「友近ゆりやんの時間」最終回でチルテレPが思う7つのコトバ【1】
2020年12月末で最終回を迎えた番組「チルテレ 友近ゆりやんの時間」のプロデューサー・カサハラと申します。これまで地上波テレビ、BS放送、WEBサイト、携帯サイト、動画配信コンテンツのPなどを経験してきましたが、特別な才能もない「凡人プロデューサー」ゆえ、ずっとクリエイティブ領域というわけでもなく、サラリーマンらしく営業とかマーケティング部とか会社員らしいポジションも経験してきました。
才能ある素晴らしい方とサポートしてくれる多くの人との出会いもあり凡人ながら貴重な経験をさせてもらってきた身からすると、私よりもずっと優秀な今の若い人が「特別な才能がないから自分の希望の道に進むなんて無理」だと思って諦めてしまうのをみかけると勿体ない気がします。
確かに炎上や誹謗中傷など、何か発信するにも息苦しい世の中ですが「挑戦する自由と楽しさ」を感じてもらいたいと、「ワカモノを応援する」という目標を掲げ2017年末に「チルテレ」を始めました。
「ゆるくかしこくジブンらしく」をコンセプトに「友近ゆりやんの時間」ほか幾つかの企画に取り組んできましたのですが、多くの状況が一変した2020年。いったん凍結となりました。
もっと大変な方々がいることを考えるとやむを得ない判断だと、アタマではわかっていても、自分自身は凡人なので、普通に心も折れました。でもこんな世の中だからこそ「ゆるくかしこくジブンらしく」生きる参考になればと、エンタメに関わる人やコンテンツのすばらしさを徒然なるままにどこかに書き留めておこうと思った次第です。
書くことを生業にしてないので「有吉の壁」のように高すぎるととnote登録後9か月も投稿せず放置したところが凡人ならではですが、「終わる」ばっかりだった2020年の最後に「終わるけど始まる」のために年末ギリギリですがnote投稿の壁を突破してみたいとみます。(「壁クリアです」の佐藤栞里ちゃんの声を脳内再生しつつ)
まず手始めに、最終回を迎えた「友近ゆりやんの時間」を7つのコトバで振り返ってみたいと思います。
尺や文字数の決まった仕事でもないので、書くという作業に慣れていないせいか、予想よりも長くなってしまいました。本来は推敲していくべきなんでしょうが、年内を区切りにしたかった内容なので、お許しください。内容は、ほとんど為にならないので無理に読まなくても大丈夫です。よかったら目を通していただけたら幸いです。
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「友近ゆりやんの時間」最終回
チルテレPが思う7つのコトバ
目次
【1】 砂時計は無視してください ~「バカいってる」がやりたくて ~
【2】 想定外の効能「癒し」
【3】 天網恢恢疎にして漏らさず~知られざるゆりやんレトリィバァ~
【4】 地獄道中 ~友近ゆりやん流・叱咤激励のカタチ~
【5】 キャラから出たマコト ~Wキャサリン in ハワイ~
【6】 忸怩たる ~「悔しい」じゃない本当の意味~
【7】 個人と知性とコミュニケーション
~「風の時代」の「ゆるくかしこくジブンらしく」~
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【1】 砂時計は無視してください ~「バカいってる」がやりたくて ~
「友近ゆりやんの時間」(開始当初は「友近&ゆりやんの時間」)は実力派女性ピン芸人の友近さんと若手の中でも知名度トップクラスのピン芸人のゆりやんレトリィバァさんによる、ただ本人たちの思ったように時間を過ごす約5分のコーナーです。2018年4月に誕生し、おかげさまで海外ロケをやったり2020年4月には地上波まで進出するまで皆さんに応援していただきましたが、この12月で最終回を迎えました。
その番組が生まれたきっかけは、5年前の「ヒルナンデス!」まで遡ります。当時、「ヒルナンデス!」のロケで友近さんが「ネタをやっても、情報性も大事だからカットされてしまうのは仕方ないけど、本当はずっとふざけていたい」と話していたのを聞いて「いつか尺を気にせず、ずっとふざけたままの番組を一緒にやりたいです。少しお時間ください」とその時の約束と呼べないけど夢を話して会話は終わりました。
その後、サラリーマンらしく異動となり、「ヒルナンデス!」を離れ、2017年12月に「ワカモノを応援する」をテーマに「チルテレ」を始めることになりました。SNS動画メディアとしてプレスタートしつつ、2018年4月からBS日テレで番組も始める準備を進めていました。
数字とコンプライアンスの柵から離れた「ゆるさ」、一見何も考えていないようでいて、実は色々と考えている「かしこさ」、そして周りに流されない「ジブンらしさ」を持った企画、それでいて皆のインパクトになる企画は作れないか?そこでアタマに浮かんだのは「ジブンらしく」を貫いている友近さん扮する千重子さんの「バカいってる」のフレーズ。いつもの友近さんファミリーではなく、出来れば若手と友近さんの「ずっとバカいってる」コラボが出来ないかと思い、この企画の芽が出来たのでした。
オファーしにいったのは、2018年1月20日、コロッケさんの座長公演のゲストに水谷千重子として出演される明治座の控室でした(その翌年2月に千重子さんの座長公演が実現し控室でチルテレを収録するのですから縁って不思議なものです)
「以前ヒルナンデス!のロケの時に話した妄想ですが、予算は全くないのだけど、毎週好き勝手に5分のコーナーなら作れそうなんですがいかがですか?」というと、「ユーチューバーになりたいわけでもないので放送があることにはこだわりたい。でもホントに好きにやらせてくれるならノーギャラでもいいぐらい。」と破格の条件で快諾いただきました。
当時は芸人さんがYouTubeをここまでやっている状況ではなかったのですが、YouTubeでしか尺を自由にする約束ができなかったので必然的にミックスしたオファーになっていました。そしてもう一つの難関のキャスティング・ワカモノとのコラボ。THE W優勝のゆりやんを提案したいと思っていたましたが具体的な企画までは明確なプランがなかったところに、「一緒にやりたい人がいる」と友近さんの口から出てきたのが「ゆりやん」でした。ドラフト会議のパンチョ伊藤さん(知らない人は流してください)もテンションあがりそうなまさかの逆指名状態のドラ1でキャスティングは予想外の即決でした。
因みにこれが第1回。
さて、いくら時間は自由にといっても、尺が見えないと他のコーナーもある手前、放送尺に収まりませし、低予算番組の拘束時間にも限界があります。縛ってないようで多少意識させるぐらいの目安になるものは何かないかと悩んでいたところ、担当ディレクターが初回収録に準備してくれたのが「砂時計」でした。
一応5分を目安にトークは開始されましたが、二人で楽しく話していると5分なんてあっという間。本人たちも「これってどこまで守る感じでトークすればいいの?」という表情だったので、ついて出たのが「砂時計は無視してください」のコトバでした。
後に平気で10分以上になる自由なトークが展開され、砂時計は無視され続けるのですが、「砂時計」と締めの「チルテレ!」というフレーズは最後まで番組のイメージとして採用されたのでした。
<【2】 想定外の効能「癒し」に続く>
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