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ホームレス妊婦になりかけた話2《ベトナムJお姉さんのタイニーハウス賃貸物件編》

あれから2週間と1日が経過しました。

前回の記事はこちら

リアルに、借りる予定の家の契約が1週間前に白紙となり、ホームレス妊婦になりかけました。

実はまだ処理しなくてはいけない問題は残っております。

が、このブログをご覧くださっている読者さまからコメントとサポートをいただき、ようやくインターネット環境にもありつけたのでブログ再開となりました。

お待たせ&ご心配おかけしました。

わたしは現在、妊娠37週目となり、赤ちゃんがいつ産まれてもおかしくない状態にあります。

まずは、無事にシェアハウスをでて、次の家に引っ越すことができましたことをお伝えさせてください。

現在の家は11月4日の36週目のときに滑り込みセーフで住まうことができました。

奇跡的に、ホームレス妊婦をまぬがれることができました。

今回の1〜2週間のとんでもない経験は、個人的にアメリカにきてから上位を占めるほど精神的にキツかったので、そのできごとを改めてブログにしたためようとおもいます。

Facebookで賃貸探し

アメリカの賃貸探しはその人の状況により様々です。

私たち夫婦は渡米後しばらくしてから2年間、シェアハウスを強いられておりました。

というか、シェアハウスにしか住めない能力のない状態でした。(アメリカで賃貸を借りるのはあらゆる条件があってむずかしい)

出産予定の1ヶ月前にシェアハウスの期限が切れることを知り、数ヶ月前から新たな引っ越し先を探しはじめていました。

アメリカの家探しは大体、アメリカ人は1〜2か月前から始めるそうです。

私たちの状況(産休で無職など)では普通に審査をして借りるのはむずかしかったので、個人が投稿しているFacebookを利用して探すことにしました。

しかし、このFacebook賃貸コミュニティ、どうも怪しい人だらけでなかなか本当の賃貸物件がみつかりません。

どれもこれもどこかから引っ張ってきた荒い画質の賃貸画像ばかり。家賃も異様に安く掲載されています。

その中でちゃんとした貸し手の投稿を見つけても、家賃オーバーだったり、治安が悪かったり、女性限定や子どもNGだったり。

何しろ、当時のわたしは新生児が産まれる妊婦の状態なので、特に個人の場合は貸すことを躊躇しがちです。何度もメッセージで断られました。

ちなみに、大手や企業だとカリフォルニア州の法律が適用され、子どもを理由に断れないそうです。素晴らしい。

家族構成に対して

「シングルマザーはお断り!」

「子連れはお断り!」

等、家主の感情で許容範囲を定めることは法律違反となります。

家庭環境や家族構成で差別することなく、法律下で許される人数である限りは受け入れる必要があるのです。

Wedge Realty Consulting

そうしたあらゆる状況をふまえ、シェアハウス脱出の賃貸探し、すごーーーーーーーーーーーーーーく苦労しました。

最悪、期限までに決まらなければモーテルかAirbnb?と旦那と話していましたが、わたしは出産も子育てもはじめてですし、新生児をそうした場所で安心してそだてるイメージができませんでした。

それだけは絶対に避けたい!!と、すごい勢いで色々なFacebookコミュニティに「妊婦で賃貸を探している。」と毎日書き込みつづけたのでした。

ベトナム人男性が教えてくれたコミュニティ

結果、アメリカのコミュニティで有益な情報はなかったものの、投稿をみてくれたベトナム人の男性が『このベトナムコミュニティにたくさん賃貸が載っているよ。』とメッセージで教えてくれたのでした。

わたしは20代半ばのとき、アジア圏にリュック1つ持ってバックパックをしたことがあります。

15万円を握りしめ、香港、中国、マカオ、ベトナム、カンボジア、タイを貧乏旅行しながら渡りあるきました。

その中でも特に人間味溢れる国だと感じたのが、ベトナムでした。

慣れない土地で何度も迷ったり、バイクだらけの道路が怖くて横断できなかったり、食あたりで腹痛に見舞われたりする中で、何度も見ず知らずのベトナム人に助けてもらい、人生でもう一度は訪れたい!と、思うほど大好きな国になりました。

その経験から、そのベトナム人男性のアドバイスを信じてベトナムコミュニティで家探しをしてみることに決めました。

アメリカには日本人以上にたくさんのベトナム人が随分前からアメリカに移住し、ビジネスも地域も開拓しつづけています。

アメリカ合衆国には約200万人のベトナム系アメリカ人が居住しています。この人口は、アジア系アメリカ人の中で5番目に多いグループとなっています。Pew Research Center
ベトナム系アメリカ人の多くは、1975年のベトナム戦争終結後に難民としてアメリカに移住しました。戦争の混乱や共産主義政権からの迫害を逃れるため、多くのベトナム人が安全と新たな生活を求めてアメリカを選択しました。その後も、家族の再統合や経済的機会を求めて移住が続き、現在のコミュニティが形成されています。

chatGPT

コミュニティの数も日本人とは比較にならないほどすごい人数で、家を所有していてビジネスをしているベトナム人も多いようです。

賃貸の投稿数もアメリカや日本のコミュニティと比べ物にならないほど多く、1日に何件もありました。

シェアハウスの期限も迫っていたので、ベトナムコミュニティに賭けることに決め、毎日チェックして過ごしました。

憧れのタイニーハウスへ引っ越し

そしてついに見つけたのが、小さな庭付きのコンパクトなタイニーハウス。

今回指しているタイニーハウスとは、アメリカではいわゆるモービルホームと言われるもので木造の簡易な作りの小さな家のことです。(他にも多種あります)

米国には移動住宅の「モービルホーム」が何十台、何百台と集まった集合住宅地「モービルホームパーク」(以下、MHP)が各地に存在する。キャンピングカーを改造して製造されたモービルホーム(トレーラーハウスとも呼ばれる)はアパートや一戸建てよりもかなり安く住めるということで人気を集めている。以前から低所得者やシングルマザー、移民者などに人気があったが、最近は低収入の退職者・高齢者の手頃な住宅として注目されている。

Nikkei Business Publications

アメリカにくる前からモービルホームの存在は知っていて、旦那さんとも「アメリカに行ったらモービルホームにも住みたいね〜。」と話していたので、まさかこんな早く夢を達成できるとは!と、見つけたときは有頂天になっていました。

その賃貸の投稿者は若めのベトナム人女性。

FacebookはいつFacebookをはじめたのか、その人のそれまで投稿してきた写真、投稿、コメント、友人関係まで知れるので、最近始めたばかりの写真も友人もいないスパムや詐欺狙いの人はすぐにわかります。

アメリカは移民の国で、たくさんの人々が住んでいます。

特にインターネットは詐欺が横行しており、どのサイトにも怪しい人がウヨウヨ存在します。

今回の賃貸探しの間にも、まんまとプチ詐欺に遭って$50支払ってしまったので(カード会社に言って調査してもらい返金してもらえた)もう騙されないぞ!と、今回はしっかり投稿者の情報を調べました。

どうやら彼女は子ども専用の病院で働いているらしく、友人たちもコメントを残していて、Facebookも随分前から利用していることがわかりました。

他にもリアルな情報がたくさんあったので安心できる人だと判断し、賃貸の話を進めました。

タイニーハウスの部屋数は1つ。

手前がキッチン、真ん中はお風呂とトイレ(扉なし)、奥が居住スペース。

全体的には京都のうなぎの寝床のような作りで横幅はかなり狭かったものの、今の平均賃貸物件価格よりかなり激安。

狭い場所はアメリカにくるまえに夫婦して経験済みだったので、問題なしと判断。

そしてなにより彼女にあったときに「子どもは好きです。赤ちゃん?もちろん大丈夫です!」といわれた言葉の安心感が決め手となりました。

また、彼女(この先はJと表記)も私たち夫婦のことを気に入った!と言ってくれて、他にも見学者が数名いるが是非あなた達に貸したい。とまでメッセージしてくれるほどでした。

実際契約で会ったときも、とても雰囲気の良い人で、彼女が大家なら安心して住めそう。やっぱりベトナム人って最高。と感じました。

そして見学から5日後、彼女から本契約の話が送られてきて無事に私たちは審査に通過したのでした。

「契約書を書きにきてほしい。最初のデポジット(敷金)と、家賃の初期費用もお願い。」とのこと。

ちょうど、シェアハウス期限まで1ヶ月を切っていた頃。

タイニーハウスに住める!横に自由に使用できるらしい小さな庭スペースもあったので、そこで家庭菜園とかして気になっていたエシカルな生活も始めよう♪

妄想に妄想を重ね、わたしはその勢いでnoteをはじめました。

わたしの訂正前のプロフィールにはしっかり「偶然にも念願のタイニーハウスで暮らせることになりnoteを開始。」と書いています。

そう。このブログはこのJとの契約が確定したときに始めたものだったのです。

もうすぐで赤ちゃんも産まれる。ベビーグッズも揃えて、ベビーベッドもセッティングして、準備は完璧!と、すっかり安心しきっていました。

しかし、引っ越し予定日の1週間前、悪夢がはじまったのです。

急遽、見知らぬ大家から呼び出し。

Jから突然メッセージ「大家さんから話があるから今日の8時に来てほしいと連絡があった。」との、いつもの絵文字でポジティブ全開♡な彼女とはどこか違う、絵文字なしのクールなメッセージが届いたのです。

ん?大家って?あなたが大家じゃないの?どいうこと?

嫌な予感と焦る気持ちを抑え、私たち夫婦はその日の夜8時に車を飛ばし、夫婦で夢のタイニーハウスに向かったのでした。

続く

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