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スコットランド政府、体罰禁止法に関する子ども向け資料を作成
昨年(2019年)10月3日に可決成立したスコットランド(英国)の体罰全面禁止法が、11月7日にいよいよ施行されます。改正内容は次のとおりです(Facebookの投稿および私のサイトの〈各国の体罰等全面禁止法〉も参照)。
1 合理的懲戒の抗弁の廃止
(1) 親の権利または子どもの監督(charge)もしくは監護(care)から派生する権利の行使における子どもの体罰は正当と認められ、したがって暴行ではない旨の法の規則は、その効力を失う。
(2) 2003年刑事司法(スコットランド)法第51条(子どもの体罰)は廃止される。
2 スコットランド諸閣僚の意識啓発義務
スコットランド諸閣僚は、第1条の効力に関する公衆の意識および理解を促進するために適切と考える措置をとらなければならない。
(以下の経過規定・雑則等は略)
施行に向けて、スコットランド政府は「体罰とあなた」(Physical punishment & you)と題する子どもたち向けの啓発資料(ポスター/Q&A)を作成しました。Safer Shetland というNGOのサイトに掲載されているので、紹介します(いずれもPDF。こちらのページの Equal Protection from Assault Act コーナーからダウンロードできます)。
ポスター
Q&A
どちらにも相談先として Childline(チャイルドライン)の番号が掲載されていますが、これとは別に相談相手の書き込み欄を設けた資料も作成されています。
いま内容を日本語で紹介している時間がありませんが、簡単な英語で書かれているので日本語訳がなくてもだいたい理解できるかと思います。▼子どもには体罰を受けない権利があること、▼体罰について悩みがあるときは信頼できる大人や官民の相談機関に相談してよいことを子どもたち自身に知らせるための取り組みを、日本でも進めていく必要があります(前提として、子どもが安心して相談できる体制を社会的に広く整備していくことも重要です)。
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