お前のこと嫌いとか、直接伝える勇気がないので
憧れは、自分が持たない何かを持つ人に
嫌悪は、自分が持たない何かを振りかざす人に
それらが紙一重だと気づかなかった私はあまりにも幼かった
自我があり、人に差し伸べる手があったあなたに憧れた
そしてその手を掴んだ 信じて掴んだ
そのままその手に振り回されることも知らず
我慢は実を結ぶ 良くも悪くも
「お前には何もない」と言われ続けることに耐え、何もなくなってしまった私、ぽつん
「のはらにも うみべにも
まちかどにも へやのなかにも
すきなものがあって
でもしぬほどすきなものはどこにもなくて」
そんな詩に涙するほどに、ぽつん
好きなもので満たすことができるのは自分でも見えるところまでなんだと思う
分からないところで満たされないことに気づかないままでいられることだけができず
ひたひた自分の中に溜まっていってしまうような涙だけが滝
このまま涙が溜まっていって溺れてしまうのでしょうか
だったら死ぬ頃には私海になれるのか、とかなんの皮肉だろう
誰しもそんなところがあるのだと思うけれど、満たされることのない場所を作ったあいつのことを私はいつまでも許さないのだと思う
人が幸せに笑うことが、誰かにとっても幸せだとか、幻想
圧倒的な現実に、笑みすら溢れる早朝
これからも私はどこかの国でぽつんと立つ
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