風と土の価値観、両方を気に掛ける 【コミュニティレポート2022年11月分】
こちらは2022年11月分の地球のしごと大學コミュニティレポートです。コミュニティの状況を知る上で参考にしていただければと思います。
岩手FW、岡本よりたかさんの講座が開催されました
11月の地球のしごと教養学部は、岩手県北三陸を舞台にしたフィールドワーク講座が4つとオンライン講座が1つ開催されました。
11月4日〜11月6日に開催された岩手フィールドワーク講座の一覧です。
09 岩手県北三陸の地域循環共生圏構想 ~地域に開かれた教育と電子地域通貨による持続可能な地域づくり~
10 山地酪農~24時間365日放牧、自然の摂理とともに行う酪農~
11 食の豊かさとは何だろう。飲食店から始まる地方創生。
12 民藝・工芸の未来 ~南部箒 自然のサイクルの中で育む伝統工芸~
そして、11月23日には、農業の色々なやり方、最新の情報を精査し、地域での農業の在自然界の原理原則を理解し、作物が本来的に持つ生命力を生かす無肥料栽培を実践されていらっしゃる岡本よりたかさんから「自然栽培と固定種・在来種 ~命を繋ぐ根源的活動とは~」というテーマで講座を行っていただきました。
以下に、参加メンバーの感想をほんの一部ですが抜粋でご紹介させていただきます。
【岩手FW講座への一部感想】
●腐る経済づくりを目指す高浜さんが推進している地域に触れ、その実現に必須の地域通貨をどのように扱うのかが楽しみでした。年金同様の2階建てで「小商い」を担う地域の事業者さんのネットワーク構想だとお聞きして全ての疑問が解けました。地域通貨の使い道を誰もが使うエネルギーインフラに拡げる事も必要となってくるのでしょうけど、これは大きなチャレンジですね。壱岐の島FWで見た村民の足となる電動モビリティーへの展開もあるかもと思いました。
●5種類の薄くスライスされた大根と白身魚のソテー(だったような)の一皿。普段なら気付かない大根の味の違いを伊藤シェフの助けを借りて感じることが出来ました。また、カカオを食材に取り入れたいきさつや、お年寄りから在来種の野菜を聞き出すくだりからは、「地域の自然→食材の作り手→目利きの卸→シェフ→私たち食べ手」と、どこが欠けても食文化の持続は成り立たないことに気付きました。
●南部箒を通して、自然のサイクルの中で育む伝統工芸のリアルな姿を見学することができました。畑でも、工房でも、堆肥場でも解説してくださる内容には『すべて使いきって、土に返せること』を常に基本にしていることを強く感じました。食で言う『一物全体』を思い出しました。
「山地酪農」に関しては参加メンバーのまついさんがご自身が運営されているブログにも記事を書いてくれています。是非ご覧ください。
【岡本よりたかさんの講座への一部感想】
●岡本先生が広めている「暮らしの自給農」は、それが実感出来るミニマムサイクルだと思います。そこでは収穫量よりも、自然の摂理をイメージしながら、試行錯誤することに意味があると感じました。その結果、食べるだけではなく、作る側も経験する人が増えていけば、自給力向上という現実的な効果だけでなく、種の独占の問題や、雄性不稔性、遺伝子組み換え、ゲノム編集等、人が植物を意図的に操作することに対する正しい世論も形成されていくのではないかと思います。
●最近「自然栽培」という言葉に出会い(お恥ずかしい。。。)その内容がわずかに解ってきたのですが、何故農家の皆さんがこの農法に向かわないのか。。。という疑問に対して価格差による貧困問題が関係してくるという、もはやどうにも出口の見えない課題。
それに対して「できる限り家庭で栽培すべし」という岡本先生の明快な答。
以下は岩手FW講座の記録写真の一部になります。
代表レポート「中庸:風と土の価値観、両方を気に掛ける」がよく読まれました
地球のしごと大學の創設者で代表の高浜大介、現在副代表の私は毎月1本必ずコミュニティ内限定のレポートを投稿しています。
※レポート=比較的長めのブログのような記事のこと
11月は代表の高浜から2本のレポート投稿がありました。
そのうちの一つが「中庸:風と土の価値観、両方を気に掛ける」です。
レポートの「中盤一部」を引用でご紹介します。
レポートに対してはメンバーから以下のようなコメントが寄せられていました。
「本当に論戦、対立をあおってもなかなか仲間は増えないし、何事も進まないなーと感じる今日この頃です。軽やかに、たのしくやっていけたらなと思います。」
「私は日々、中庸を意識して生活しています。もちろん楽しみながらです。目指すは、無意識に中庸でいられる自分です。ただいま修行中・・・」
多くのメンバーの興味関心を惹く内容だったようでビュー数も多かったです。
11月ツキイチ「まんがたり」を開催しました
このコミュニティでは、毎月月末に行われるコミュニティメンバー限定のイベント企画がありましてそれを【ツキイチ】と呼んでいます。
月に1回行われるため「ツキイチ」です。
11月は「まんがたり」という企画を行いました。
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漫画はお好きですか?
漫画で語り合いませんか?
まんがたりでは、漫画が好きな人も、そうでもない人も、漫画についての新しい発見や気づきが少しでも生まれればいいなと思っています。
漫画のジャンルや年代は特に問いません。
量も質も問いません。
自分が好きで皆さんにシェアしてみたいオススメの漫画を持って是非ご参集いただければと思います。
ちなみに僕が最近、読みはじめて、連載を楽しみにしている漫画の一つはこちらです。
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ちょうどカタールW杯「日本vsコスタリカ戦」と時間が被ってしまったこともあり少人数での開催となりましたが、参加者それぞれ異なる漫画に影響を受けていることがよく分かりました。
話の流れであがったハガレン作者荒川弘さんの「黄泉のツガイ」は、個人的にも強くオススメしたい漫画です。
これは心から面白いと思える・・・
ご参加いただいたメンバーの皆さんありがとうございました。
12月のツキイチはとある「動画視聴」を行いそれを題材にトークを行うという企画を予定していますので奮ってご参加ください。
コミュニティの参加はこちらから
本コミュニティへの参加者を募集しています。
地球のしごと教養学部22-23受講生として、地球のしごと大學の修了生としての二通りでの参加の仕方がありますのでご参加いただく場合は「事前登録」よりお願いいたします。
・将来、農山漁村に何かしらの形で関わっていきたい
・今農山漁村で活動しているが学び続ける場所と仲間が欲しい
・地球の未来をつくる農山漁村のしごとのことをもっと知りたい
・持続可能な農山漁村のあり方を考えてできることをやっていきたい
このような方々にオススメのラーニングコミュニティとなっています。
最後に
2023年7月14日に宮崎駿監督による10年ぶりの長編作品「君たちはどう生きるか」が公開されることが発表され世間を賑わせています。
今作は、吉野源三郎さんの同名小説「君たちはどう生きるか」のタイトルを宮崎駿監督が借り、新たに生み出したオリジナルストーリーになるようですが、どんな作品になるのか今から楽しみでなりません。
というのも、私は羽賀翔一さんがイラストを書かれた漫画「君たちはどう生きるか」のイチファンだからです。
漫画「君たちはどう生きるか」は、様々な気づきを与えてくれるのですが、最近再読していてあらためて考えさせられた事がありました。
人が良く成長するためには「斜めの関係性」が大切なのではないだろうか?というものです。
作中に出てくる「おじさん」は主人公コペル君の親ではないため「斜めの関係」に位置する人物なのですが、そんな斜めの関係性にある「おじさん」が様々な気づきをコペル君に与えていきます。
思うに、人が良く成長するためには上下の関係性ではない関係性がきっと大切で、親子、師弟、上司部下が上下関係ならば、そのラインとは違う関係性を作っておくというイメージです。
これは子供にしても大人にしてもです。
スターウォーズを見ていても、上下関係(SWの場合は師弟)は関係性が固定的になり、一定のところを超えると歪み出したりしますし、家庭の親子に当てはめても同じような事が言える気がします。
昔「過保護のカホコ」というドラマがありましたがそれを少し思い出しました。
11月のツキイチではご紹介するのを失念していたのですが、漫画「君たちはどう生きるか」も本当に素晴らしい作品なので、まだの方は来年宮崎駿監督版の「君たちはどう生きるか」が公開される前に是非お時間を作って読んでみて欲しいです。
(文責:田中新吾)
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