「堤未香のショックドクトリン」を読んで

「ショックドクトリン」という言葉を知っていますか?

この言葉はカナダ人ジャーナリストのナオミ・クラインさんが記した本のタイトルでもあり、その本の中で暴いている惨事便乗型資本主義のことを指します。

聞きなれない単語ですが、惨事便乗型資本主義とはテロや自然災害などのショックな出来事で国民がパニックで思考停止している隙に、通常なら炎上するような新自由主義政策(規制緩和、民営化、社会保障の切り捨て)を猛スピードで ねじ込んで、国や国民の資産を合法的に略奪し、政府とお友達企業が大儲けする手法のことです。

ナオミ・クラインさんはショックドクトリンの世界的な事例を取り上げていますが(まだ実は読めてません)、このショックドクトリンの日本版の事例を書いたのが、「堤未香のショックドクトリン」です。

このショックドクトリンはシカゴ大学のフリードマン教授によって各国政府に次々と導入されていきました。
手順としては以下の5ステップを踏みます。

1.ショックを起こすまたは起きる
2.政府とマスコミが恐怖を煽る
3.国民がパニックで思考停止する
4.シカゴ学派の息のかかった政府が憲法や法律を無視して、過激な新自由主義政策を導入する
5.多国籍企業と外資の投資家達が国と国民の資産を略奪する

このステップは日本でも仕掛けられており、この本では大きく3つの事例を取り上げられています。その事例とはマイナンバー新型コロナパンデミック脱炭素です。

本書を読んだ時、大きな衝撃を受けました。
元々政府に不信感を持っていましたが、それがこの本ではっきりと輪郭を持って、現れた感じがしました。

この本の目的は陰謀を暴くことではなく、何が起こっているのかを多角的に掴み、全体像を見るスキルを身につけるためのヒントを差し出すこととありましたが、これから政府が何を行おうとしているのか、それは本当に私たちのためになるものなのかを自分の目で見て、頭で考えていかないといけないなと思いました。

ただ、少し注意点としては、情報としてあまりにも聞き覚えがなく、その情報は一体どこからと思うものも中にはあったので、そういうところも含めて、自分の頭で考えていきたいなと思います。

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