大動脈解離・破裂04(循環器系疾患との交友録)
病名は大動脈解離スタンフォードB型。解離後、すぐに破裂したようです。病院に運ばれる救急車の中で気を失い、病院についたことも手術を受けたこともICUに入れられたこともすべて記憶にありません。記憶しているのは救急搬送の4~5日後に行われた2回めの手術のとき、手術室に連れていかれるときに、立ち会いに来ていた娘に手を振ったことだけ。その後は、手術室に入ったことも、手術後も何も覚えていません。気が付いたら気管挿管をされ、両足は麻痺で動かず、手指の先もしびれてうまく動かせない状態でICUのベッドで寝かされていました。
大動脈が破裂してあふれ出た血液が左の胸腔に溜まり、左肺がすべて水没して、解離の合併症で脊髄への血流が止まり、両足の麻痺がおこっていたようです。
気管挿管をしているので声を出すことができず、ホワイトボードを使って筆談をするのですが、右手も左手も指先が痺れたようになっていてまともに字も書けませんでした。
足は膝を立てられない状態、ただし、指先が少し動かせたので、これが唯一の光明。家族には担当医から生涯車椅子生活を覚悟するように伝えられたようでした。回復しても杖歩行ができればベストと言われたようです。