土成り、人成る③ 中道子山城(播磨)
「志方(しかた)の城」と地元の人が呼ぶ中道子山城は、姫路城と三木城の中間あたり、現在の兵庫県加古川市に位置し、南に「湯山街道」をおさえる優位な地にある。標高271メートルとさほど高くはないものの周りに比肩する山がないので、見晴らしが効き近辺四十ほどの山城を視野に収められたという。山上曲輪群は東西約二百メートル、南北約二百メートルにわたり、山すそを含めれば広大な山城で、東播磨地域で最大規模と言われている。播磨地方に権勢を誇った赤松氏が重要拠点の一つにしたこともうなずける。とは