小学校就学前にだいじな、たったひとつのこと
「いちねんせいになったら いちねんせいになったら ともだち100人できるかな」
いよいよ2024年も終わりですね。
歳が明けると、春に向かってこどもたちも一段と成長します。
特に、小学校就学を控えたこどもたちにとって、1月からの3か月間はとてもだいじな期間です。
今回は、就学にむけて親子で取り組むとよいことをひとつだけお話しします。
それはズバリ、「睡眠」です!
とにかく寝ましょう!
しっかりと寝て心と体を休めましょう。
え?あたりまえすぎる?
そんなことはありません。睡眠を制する者は人生を制するともいわれ、こどもにとっても大人にとっても欠かせないものです。
そして、現代のこどもは睡眠時間が短くなってきている傾向にあります。
米国睡眠医学会 ( American Academy of Sleep Medicine)によると、1〜2歳児は11〜14時間、3〜5歳児 は10〜13時間、小学生は9〜12時間、中学・高校生は 8〜10時間の睡眠時間の確保を推奨されています。
どうでしょう、睡眠時間は足りているでしょうか?
睡眠が足りないと、イライラしたり、日中の活動に集中できなかったりします。
また、特に就学前(0~5歳)のこどもにとってこの時期は、基本的な脳のシステムを強化する期間でもあります。
小児科専門医・医学博士・公認心理師である成田奈緒子氏の著書「子育てを変えればの脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する」(PHP新書)によると、姿勢の維持・食欲・呼吸・情動・性欲などを司る「からだの脳」を育てることがまず大事であると述べられています。
「からだの脳」は0~5歳の間に育ちます。そしてその「からだの脳」を育てるのに欠かせないのが睡眠なのです。
また、勉強・スポーツなどの知識・スキルを高めることもいいことですが、実はそれらを司る「おりこうさんの脳」の発達的は、就学前よりも、6~14歳ごろからが特に伸びる時期だといわれています。
「おりこうさんの脳」は知能・言語機能の発達、勉強やスポーツなどの上達に関わるとされています。
この「おりこうさんの脳」を育てるには、「からだの脳」をしっかりと育てておく必要があります。この順序がだいじなのです。
どうすれば睡眠できる?
「睡眠がだいじなのはわかった。でもそれができないから困っているんだよ!泣」
そう思われている方も多いと思うので、次はこどもの睡眠を改善するためのアクションプランをわたしの経験も交えて2つご紹介します。
まず親が寝る!
こどもは親の睡眠の影響を強く受けます。
こどもが寝室に入っても、親が明かりをつけたり、物音を立てたりして活動しているとなかなか寝付けません。
ちいさいこどもほど、その傾向は強く現れます。
できるだけ親も早めに寝ること。
これはこどものためでもあり、親自身のためでもあります。
「でも、掃除や洗濯、自分が休む時間も考えると、こどもと一緒に寝るなんてできないよ」
そうですよね、こそだてしていると常にタスクは山積みです。
そこで、わたしは朝にそれらのタスクを消化することをおすすめしています。
そうです、朝活をするのです。
朝活については過去の記事で紹介しているので、よかったらこちらもご覧ください。
仮に21:30に寝たとして、7時間睡眠をとったら起床時間は4:30です。家を出る時間を7:00だとすると、それまでに2時間30分もの時間が生まれます。しかも、睡眠を十分にとっているので、心身のパフォーマンスは高い状態で活動できます。
また、親が睡眠を十分にとれていることはこどもの安心感にもつながります。
就学の前後は特にこどもの心はゆらぎがちです。
「いまのおともだちと、はなれるのはさみしいな」
「しょうがっこうでうまくやれるかな」
そんなこどものゆれる想いを受け止めるには親の準備が必要です。
親が率先して睡眠をとり、こどもの気持ちを受け止める心の余裕をつくっておきましょう。
こどもにとっても、お昼寝なしで夜の睡眠で十分な睡眠時間を確保できるように、生活の見直しをしていきましょう。
朝に意識を向ける
睡眠時間を確保しようと、こどもを早くに寝かせつけようとしてもなかなか寝ない。そういう時は、夜よりも朝に意識を向けましょう。
こどもを早く起こすことによって、必然的に夕方になると眠くなってきます。
また、夜間は照明の明るさをすこしおとして、目への光の刺激をすくなくしましょう。
それから、朝にこどもの興味のある活動を用意しておくのも有効です。
わが家の場合は、育てている観葉植物やキノコ栽培キットの水やりを朝こどもにお願いしていました。
そして、親自身も、朝に楽しみを用意しておきましょう。
好きなコーヒーを用意してもいいですし、ヨガなどですこし体を動かしてもいいかもしれません。
意識を朝に向けることで少しずつ生活リズムが整ってきます。
最後に
いかがだったしょうか。
最近では睡眠についての書籍も多く出ているので、読みやすそうなものから手に取ってみてもいいかもしれません。
時間のない方は、YouTubeなどの動画にも有益な情報があるのでそちらもチェックしてみてください。
それでは、さいごまでお読みいただきありがとうございました。
さよなら あんころもち
また きなこ!!
こそだてパパのわ『ちくわ』坪田
(参考文献)
成田 奈緒子.「子育てを変えれば脳が変わる こうすれば脳は健康に発達する」.PHP新書.2024