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初めての精神科

前回の投稿からかなり時間が経ってしまった。

あれから私は3年間一人で住んでいたアパートを引き払い、親元に転がり込んだ。久しぶりの地元、環境も変わっていたけどそんな生活にも慣れてきた頃、noteの存在を思い出した。そういえば全然書いてない、、、

文章を書く体力ゲージが貯まっているような気がするので、また投稿をぼちぼちしていこうかな。

今回は、27歳にして初めて精神科を受診した時のことを書いてみようと思う。

感情を注いでいるコップがあるのだとすれば、会社に行けなくなった時の私は横揺れ縦揺れ激しくバシャバシャ感情を溢しまくっていた。
目が覚めている時間はずっと涙が流れていて、自分をひたすら責めまくっていた。なんでこんなことになってしまったか、自分はどうなってしまったのか分からずに、ネットで自分と同じような人がいないかひたすら検索していた。そうすると『適応障害』という病名が自分に当てはまっていると考えた。

それまでの自分は精神にまつわる病気について、まったく知識がなかった。前に働いていた職場で、まさしく適応障害になり休職からの退職に至った副課長がいたが、「なんか突然休んでいったな~辞めちゃったんだ、そんなに辛かったんだ」「同僚と飲みに行ってるって聞いたけど、精神病んでる割に元気そうじゃん」と、強火のノンデリな事を思っていた。

まさか自分が精神科を受診するなんて、1mmも思っていなかった。「精神科ってあれでしょ?『気分が落ち込んで~辛いんです~』なんて自分で思い込んだりしても病名がつくんでしょ?意味ないじゃん」と本気で思っていた。(誰にも発言したりはしていないので許してください。思っていただけです。すみません。)

でも『適応障害』という病名を知ったあの時の自分は、即日予約できる精神科を必死に探していた。藁にもすがる思いとはこのこと。
誰かに肯定してほしかったのかなあ。

会社に行けない私って、おかしいのか?
そういう病気になってしまった?
それともただの甘えなのか・・・?

診断してほしかった。理解されたかった。
あの時の気持ち、上手く言語化したいんだけど難しい。

でも初診で即日予約できる精神科ってほとんどない!自宅に近いほうがもちろん良かったけれど、私は元来口コミをかなり気にする性分なもので(飲食店や病院、その他施設でもグーグルマップの口コミ必ずチェックする)自宅近く&即日予約できる&口コミも良い精神科がなかった。それでも、探す範囲を広げてなんとか初診で翌日の予約ができる精神科を見つけた。

翌日、目を潤ませながら電車に乗り(普通に泣いてた)少し遠くの町の精神科へ。受付を済ませて名前が呼ばれるまでも泣いていた。鼻水が大量に出た。ズーズー鼻をかみ、マスクをする。

名前を呼ばれて診察室に入った。担当の先生はとても優しかった。
最近転職をして、頑張っていたこと。でも突然会社に行けなくなってしまったこと。毎日涙が止まらないこと。泣きながら精一杯話した。

先生は「あなたは悪くないですよ。会社に行けなくなったのは、身体があなたを守ろうとしてくれてるんです。」と言ってくれた。涙はその間も止まらなかった。それから適応障害の診断書を作るから、会社はしばらく休みましょうと言われて診察が終わった。

その後、別室に通されて心理カウンセラーの方がやってきて、気持ちが落ち着く方法(1,2,3,4をゆっくり数える)を教えてくれた。今思えば泣きすぎだったのかもしれない。(苦笑)

先生に言われた、あなたは悪くないという言葉に本当に救われた。帰ってからも何度もその言葉を反芻していた。

私は悪くないんだ、、私は悪くない、、、

それから何度か同じ先生にかかったけれど、とっても相性の良い先生に巡り合えてとてもラッキーだったと思う。いつも私の話を肯定して聞いてくれて、質問にも真摯に向き合ってくれた。

それまでは精神科といったら無駄に通わせてお金をぶんどるイメージが少なくともあったけど私が薬の副作用への不安を漏らすと、「薬に対して不安があるなら、飲むのは止めておきましょう」「もう大丈夫そうと思ったら、ここにも来なくて大丈夫ですからね。」など、私のことを一番に考えてくれるような発言だった。そんな風に優しく言葉をかけられると私はいつも泣きそうになってしまう。

精神科へ来ている他の患者さん達も、一見するとごく普通な感じ。でもそれぞれ悩みや不安と戦ってここへ来たのだと思うと、とても強い人達に見えるようになった。みんな偉いよね。

精神科を受診するというのは、自分を守るための方法だったのだと思う。行動してくれた過去の自分に感謝したい。

まだまだ落ちたり浮かんだりふわふわな自分だけど。新しい自分になる初めの一歩だったのだと思う。

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