シンガポールでの海外就職について書いてみる
こんにちは。4月で新卒5年目になりました。(もはや新卒ではないのに驚き)
ここに来るまでの道のりについて振り返ってみようと思います。日系企業からの海外就職についてもたびたび聞かれることであり、もし私と同じように「まだシニアレベルではないけど海外で働きたい」と思う人にとって参考になればと思います。
※エンジニアの方はちょっと違うパスもあると思います
※個人的な一例なので、実際にどうかはわかりません
外資企業への挑戦
メルペイ社でプロダクトマネージャーとして約2年半ほど働いた後、グローバルな環境に身をおきたいと決意した私は、中国資本の企業の面接を受けていました。
メルペイ社に所属していた頃、2回ほど上海へ出張する機会をいただき、そこでミニアプリ、モバイル決済、IoT、O2O体験、とにかく目新しいものをたくさん経験しました。日本にはまだ無い機会を、止むことなく創出し続けている中国企業の脅威に気圧されたのをよく覚えています。そこから中国への興味・関心が増し、当時一番よく使っていた(私の可処分時間のおそらく1/2を奪っていただろう)動画アプリをグローバルに運営している会社の門を叩きました。
私が受けたポジションでは、PdMバックグラウンドのある3-4年目の候補者を募集していて、採用は日本での採用となるが、レポートラインは中国にあり同僚も全員が中国人でした。当時は転換期で、各地域の安全領域を担当するプログラムマネージャーを探しているという状況でした。
ちょうど新卒3年目が終わる頃にこの求人をたまたまWantedlyで発見し、転職の面接を受けました。
初めての英語面接
英語面接塾!とかには行ってないので個人的なやり方です。
1. 英文履歴書/CVの作成について
実は初めての転職活動+初めての英語面接で、そもそも何を準備して良いのかわからない状況でした。
英文履歴書はZetyというResume builderサービスが10USD/月で利用できるので、こちらを利用しました。Zetyはかなり使い勝手がよくメインおすすめポイントは以下のポイントがありますが、是非一度試してみて欲しいです。
(Zetyのサンプルページより)
大体は履歴書で落ちると思うので、目に留まるリッチなデザインに越したことはないと思います。
2. 面接
一般的な企業と同じで、面接は全部で複数回ありますがもちろんすべて英語です。
Glassdoorという従業員の口コミが記載できるサイトでは、過去の面接の質問も乗っているので事前にその質問に答えられるかどうか練習しておくと良さそうです。
面接中は自分なりに深く考えた内容を話していましたが、慣れない英語で手応えがなく、終わったなと思いました。。
北京出張
終わったと思った面接のその次の日に、採用通知をもらいました。採用されるとまさか思っていなかったので現職に伝えるのが遅れ、超絶迷惑をかけました。今でも背中を押してくれた当時のマネージャーに頭が上がらない。
採用が決まった後は中国出張があり、思い出はTubmlerに #chikitam中国記にまとめています。
現地ではマネージャーに会い、同僚と一緒に2週間過ごしました。マネージャーはほぼ毎日のように私を昼食に誘ってくれ、その中でどのような点で私を採用したのか聞いてみると、「自分の挑戦したことない分野にも熱心だった。誰よりもプロダクト愛があった」と言ってくれました。
私が入ったあたりからローカリゼーションが進んでいったので、チームとして外国人は少なく、英語と中国語を行ったり来たりした日々で結構辛かったです。
シンガポールへのリロケーション
働き始めて半年くらい経ってから、APACのHubがシンガポールにできました。主要なAPACの国の同僚はシンガポールに勤務していました。上司もシンガポールサイドに変わり、当時私は複数の地域を担当していたし、少しずつ「海外で働きたいな〜」と思うようになってきたころ、Hubのheadに直談判すべく1:1をいれました。
Google出身の彼は「働く場所に制限なんてない。自分が一番バリューを発揮できる場所に来たらいい。自分もGoogle時代にたくさんの場所で働かせてもらった」と1:1の中で言ってくれ、私のリロケーションの申し出を受け入れてくれました。
「転籍」という形で現地採用に切り替わり、コロナによりVisaの発行が遅れましたが無事にシンガポール雇用で今は働いています。APAC Hubのチームの中で一番最初に今のポジションで働き始めたこともあり、同僚から"Senpai"と呼んでもらっていますが、同僚はGoogle・Uber・Airbnb・Grab・Twitter出身など経歴強強のメンバーなので毎日こんな感じ。言語も帰国子女じゃないので、毎週チームミーティングのファシリをしたりオンボーディング担当をしたり、英語力の無さに泣いた日もありました。
サポート・給与など
リロケーションサポートはHRチームが手厚く行ってくれましたが、この辺りは会社によります。荷物の配送やチケット代など転居に伴う諸々の経費は負担してもらったものの、駐在ではないので月々の駐在手当はもちろんありませんでした。
それでも給与体系は日本ベース→シンガポール ベース(+雇用ビザ発行可能な給与レンジ)で変化がありました。シンガポールは外国人雇用のボーダーが非常に高く、卒業した大学×年齢によって給与ラインが異なります。若ければ若いほど給与ラインは低くなるので、挑戦するなら早い方が良いかなと。
海外に来る道
私はシンガポールでしか働いてないのでUSやUKのことはわからないのですが、どんなステップであれ踏み出して良かったです。
やり方としては色々あると思いますが、これは国・場所問わずです。
1. 外資企業の日本支社→海外支社に転籍 or 転勤する
▶︎私はこの方法でした。転籍先にHCがあるかどうか、受け入れてもらえるかどうかによって異なるとは思いますが、まずは日本で圧倒的な成果を出すことが必要かもしれません。実は会社でリロケの前例がなかったのですが、評価面談の結果、ここに至ることができたのだと思います。
2. 現地の外資企業に直接応募する
▶︎「日本担当」などローカルマーケット特化している募集もあります。(広告:ちなみに今私のポジションも募集中です!!)
シンガポールに来て採用をし始めて思ったのですが、英語×日本語人材の少なさよ... これにポジションに必要なスキルを掛け合わせたらほぼいません。マーケット特性を理解している、というのはローカリゼーションを進めたいサービス・会社にとってはかなり貴重。どの会社でもアジアのHubがシンガポールに置かれることは多いと思います。
頑張ってトライしてみて欲しいです。
事前準備
とにかく、Linked Inを更新し、英語で自分のことを説明できるようにしたら、あとはもう踏み出すだけ!頑張れ〜!!
若くても海外に挑戦したい!って思う人が少しでも夢の環境に近づけるといいなと思っています。留学した時からずっと夢だったので、今は叶えられて嬉しい気持ちで、毎日炭次郎モードになってもどうにかやって行けてます。
編集後記
私は本当に器用なタイプでも優秀でもないですが、いちメンバーとしてグローバルに評価された時はすごく嬉しかったです。
どれも受動的にもらえたチャンスなんて1つもなくて、なにかチャレンジしたいなと思ったときに踏み出せる準備をして、覚悟があとはやってみる!という感じでした。
英語も1年程度の留学でしか勉強できていないし、前職はGlobalみがありましたが英語を使う機会が少なかった。帰国子女でもないし((TOEICは楽天の内定取るために900点くらいとりましたが))。日本語・英語問わず、人とのコミュニケーションが好きなのですが、今はいろんなバックグランドを持った国のメンバーと一緒に働くだけでなく職場の外で遊んだり、飲み会したり、些細な毎日が楽しいです。
おわり!