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アサヒビール「生ジョッキ缶」は成功か?その真意を探る

 先週の『カンブリア宮殿』では、アサヒビールが4月に発売した「生ジョッキ缶」を取り上げていた。あまりに売れすぎて、発売開始翌日には販売停止になったらしい。「成熟市場」と言われるビール市場においては素晴らしい成果だと言える。この爆発的な売れ行きが「コロナ禍による家飲み需要の増加」によるものであることは想像に難くない。だからと言って、「家飲み需要を満たすために「生ジョッキ缶」を発売した」と考えるのは浅薄である。

 なぜなら、「生ジョッキ缶」の開発が始まったのは4年前、2017年前後のことだ。その当時は「家飲み需要」はさして注目されていなかった。であれば、「生ジョッキ缶」に託した別の思いがあるはずだ。今回は、それが何かを見定めていきたい。手掛かりは、アサヒグループホールディングズが年に1回発行している「統合報告書」にある。

統合報告書から「生ジョッキ缶」の真意を探る

 まず、2018年の「統合報告書」から見ていこう。酒類事業がグループ内でどのように位置づけられ、何を目指していたのかを探る。

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