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「映画館はポップコーンで儲けている」は本当か?データで検証してみた

 最近「シン・エヴァンゲリオン」を映画館で観に行って、その良さに改めて気づかされた。やはり、家のリビングでテレビを通してみるよりも、その圧倒的な音響や大きな映像による没入感を得ることができる。作品にもよるのだろうが、絶対に「映画館で観たほうが楽しめる作品」というのは存在する。アクション・宇宙もの・SF映画等だろう。逆に、コメディ・ヒューマンドラマ・サスペンス等は、家で観るのと変わらないのかもしれない。

 さて、そんな映画館に関してよく耳にするのが「映画館、ポップコーンで生きてる説」だ。最近では、文春オンラインでこんな記事が配信されていた。

記事で取材を受けた人の語りから引用すると、

映画館のスタッフという仕事に就いて、最初に教わるというか、ことあるごとに言われるのが「お客様が買ったポップコーンのお金で僕たちの時給が出ている」ということです。チケット代は基本的に映画館と配給会社と折半なので、ほとんど儲からない。なので、ポップコーンやコーラなどの飲食の売上でスタッフ分の人件費が出ているのが実態なんです。

一方で、懐疑的なヤフーニュースも見かけた。

そこで今回は、「映画館はポップコーンで儲かっている-という言説は本当か?」を検証してみたい。

データで見る 映画館の費用

 こういう時に役立つのが、経済産業省が発行している「特定サービス産業実態調査報告書」である。様々な業種について、売上高や利用者数を表形式でまとめている(その表が若干見づらいのが難点だが……)。今回は、平成30年度のデータを利用した。その表によると、映画館の営業費用は下記の通りである。

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