Josler修了要件変更〜初期研修医の取るべき最短効率の戦略は?〜
皆様ごきげんよう。
2024年10月1日に、Joslerの修了要件が2024年開始組から変更になりました。
詳しくはこのnoteに記載しております。
今回の修了要件変更に伴って、初期研修医が注意しておくことや、内科志望の医学生が、初期研修病院内定後にどのようにローテーション希望を出せば良いか考えていきたいと思います。
これから書く内容はJoslerを最短効率で終わらせる方法です。
しかし、個人的には初期研修の間は内科志望であれば、自分が興味のある科や、研修病院が強みを持っている診療科を最優先でローテートすることをお勧めします。
よっぽどのことがなければ、内科専攻医になったら内科以外の科をじっくりと経験する機会はなくなりますからね。
内科志望の初期研修医や学生が知っておくべき今回の改訂は2つです。
各診療科疾患の最低登録数が設けられた(概ね10症例)
初期研修時の経験症例は60症例まで
これまでと変わらない戦略としては、
『剖検症例の確保を目指す』
ことが最優先です。
それ以降は、内科を多くローテートしておけば従来は良いとされていました。
しかし、初期研修時の経験症例が60例までに限定されたこと、そして各診療科疾患の最低登録数が設けられたため、各々の研修病院の特徴を理解しながらローテートを組むことが望ましくなりました。
一番分かりやすい例が内分泌分野です。
内分泌症例は2疾患群以上、3症例以上の登録が必須になりました。
内分泌症例を集めようと思うと糖尿病内分泌内科をローテートすることになりますが、研修病院では内分泌疾患の入院は多いでしょうか?
糖尿病がメインで内分泌疾患はあまり診る機会がないという病院(特に中小規模の市中病院)も多いのではないでしょうか。
せっかく初期研修時に糖尿病内分泌内科をローテートしても、内分泌症例が3例集まらなければ内科専攻医になってから再度、糖尿病内分泌内科のローテートが必須になります。
初期研修病院のローテートで最低登録数を満たせない場合、特に興味がなければその分野は専攻医になってから別の病院でローテートする方が二度手間にならずに済みます。
他にも、神経10症例、血液3症例など病院によっては1ヶ月のローテートでは満たせない可能性がある分野も生じています。
あと、アレルギー3症例も地味に面倒なので、気管支喘息や好酸球性食道炎などアレルギー分野で登録できる症例を経験できた場合はストックしておきましょう。
また、内科を多くローテートしても最大60症例までしか初期研修症例を登録できないので、内科専攻医で他科ローテーションを最小限に抑えるためには、
初期研修病院のローテートで疾患群数、症例数どちらも満たせる診療科を、最大でも6-8科目程度に抑えてローテートするのがお勧めです。
あまり興味のない診療科を初期研修医、内科専攻医の療法でローテートするのは苦痛ですからね。
また、他分野に分類されている疾患も経験しやすい診療科(下の記事を参照)は内科専攻医の時にローテートした方が、症例数を気にせず登録できるのでお勧めです。
※集計の手間が多く、申し訳ないのですが有料範囲に記載しております。
それ以外は興味のある診療科や楽な診療科を回って楽しみましょう!
もちろん、それ以上に内科ローテーションをして学びたいという希望があれば、それは素晴らしいことなので是非頑張ってください。
個人的には病棟で生じるマイナートラブル(皮膚トラブルなど)を自身で対応できるようにするためにマイナー科をローテートすることをお勧めします。
まとめると、
・初期研修医の先生方が持ち越せる症例数が80→60症例に少なくなった
・最低登録数を満たせる診療科のみをローテートするのが効率的
という2点に集約されます。
いかがでしたか?
今後も良い記事を作れるように努めます。
ではまた。