見出し画像

良い医師とは?

皆様ごきげんよう。

早速ですが、皆様は「良い医師」とはどの様な医師だと思いますか?

親身に話を聴いてくれる医師、治療成績が良い医師、たくさん勉強している医師、体力がある医師、人気がある医師、収益性が高い医師、開業して大繁盛している医師、基礎研究で業績がある医師、大学教授、などなど十人十色の答えがあるでしょう。

私が思う「良い医師」は4つに分類できると考えています。

  • 患者からみた「良い医師」

  • パラメディカルからみた「良い医師」

  • 医師からみた「良い医師」

  • 病院経営者からみた「良い医師」

どの立場からみた「良い医師」についての話をしているのかが明確でないと、「良い医師」について語ることはできません。

患者からみた「良い医師」は、時間をかけて話を聴いてくれて、丁寧に身体診察してくれて、じっくりと説明してくれるような医師でしょう。

しかし、病院経営者からみると、このような医師は時間あたりで診療できる患者数が少ないため、「良い医師」とは言えないわけです。
他の医師からみても、このような医師が同僚にいたら、その医師が診れる患者数は少ないわけなので、その医師よりも自分達が診る患者数は増えて、「良い医師」とは言えないです。

医師からみた「良い医師」は研究で業績が優れている医師、知識が豊富でアセスメント能力に優れている医師、エビデンスに沿って標準治療を行える医師、手術が上手い医師、仕事が早い医師などが挙げられるでしょう。

極論、アセスメント能力に優れていて、エビデンスに沿って標準治療を行えていても、患者にとっては「早く自分の体調が良くなれば、何でも良い」わけですし、その治療内容のエビデンスが十分であろうが、そうでなかろうがあまり関係ないですし、そもそも何が正しいのかわからないです。

パラメディカルから診た「良い医師」は話しやすい(=面倒なお願い事もしやすい)医師、依頼した作業を早くやってくれる医師、定期処方の処方期限を守ってくれる医師、処方ミスが少ない医師などが想定できます。
患者からすると、「そんなの後回しにして、早く自分を診てくれ」という具合でしょうか。

病院経営者からみた「良い医師」は、トラブルを起こさない医師、給料に見合った(あるいはそれ以上のパフォーマンスを発揮する)医師、時間あたりの収益性が高い医師、知名度が高い医師などが「良い医師」でしょう。

もちろん、時間あたりの収益性を高めようとすると、1人の患者に割ける時間は短くなり、患者からみた「話を聴いてくれる良い医師」とは離れていきます。

誰からみた「良い医師」になりたいかは人それぞれです。

私は、医師からみた「良い医師」になることが最優先と考えています。
エビデンスに沿った診療を適切に行えることが医師の大前提であると考えているからです。
特に、年次が低いうちにこそ、きちんと学んで「型」を身につけると、それが速くなり「経営者からみた良い医師」になって働き続けることが出来ると考えています。
雇ってくれる勤務先がない限りは、いくら患者からみた「良い医師」であってもそもそも患者を診れないですからね。まあ雇われなければ開業してしまえばそれまでですが。

皆様は誰からみた「良い医師」を目指しますか?

いいなと思ったら応援しよう!