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如水 III(その5)

 連載5回目(最終回)は、フカヒレ姿煮、麺類、豚肉、そして珍味である。

 写真1枚目は、四川料理 桃花源(熊本ホテルキャッスル)で食したフカヒレ姿煮である。フロリダ産の極上のフカヒレは、「奇跡の逸品」。フカヒレの戻し、そして、心地よい餡掛けの濃さと味わい。最近では、これ以上のものが入手困難となっており、いつかいつかと待ち侘びているところである。

 その左下方の小さな写真は、同レストランで一番お気に入りの「フカヒレと蟹味噌煮込スープ」。色鮮やかなオレンジ色の濃厚なスープの上に香菜(シャンツァイ)を添えて、レンゲで掬い、口に含めば、比類なき味わいに驚いてしまう。このスープは、現在でも同店グランドメニューに載っている。

フカヒレ姿煮ほか 

 写真2枚目は、先日グルメ友達と一緒に食したものと同じ「フカヒレ姿煮湯麺」である。同レストランには、「極上」と「並」の二種が準備されている。できれば、数日前に「極上のフカヒレ姿煮湯麺」のご予約をオススメしたい。「並」は半額だが、胸ヒレが混在しているので、筆者は好まない。

フカヒレ姿煮湯麺ほか 

 写真3枚目は、ザ・リッツ・カールトン東京で食した「三元豚」である。更に、四川料理 桃花源で食した「雲白肉(ウンパイロウ)」、中国周荘(上海近くにある水郷の街)で食した骨付き豚である。オススメは、「雲白肉」。キュウリを豚肉で巻いて食すと、ヒンヤリした食感がすこぶる良い。

豚肉料理

 最後の写真は、珍味のオンパレードとなるが、圧巻はホテルオークラ福岡の広東料理 桃花林の「ヨシキリザメのフカヒレとウバザメの胸肉の煮込」である。これは、見るからに美しすぎる仕上がりで、当時、現場で取材しながら皆唸ってしまった。

 更に珍味が続き、四川料理 桃花源の「冬虫夏草と鳩のスープ」、ザ・リッツ・カールトン東京 ひのきざかの「デザート」、四川料理 桃花源の「極上黒毛和牛のカボチャ包み」、ホテルオークラ福岡 広東料理 桃花林の「壺蒸しスープ」ほかとなる。

珍味三昧

 今回ご紹介した中で、「どれが、一番か!?」と問われれば、間髪を容れず四川料理 桃花源の「冬虫夏草と鳩のスープ」と答えそうだ。

 ※上の冬虫夏草はチベット産のコウモリ蛾の冬虫夏草で、法外に希少かつ高価なものである。

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西田親生@D&L
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