個人情報取り扱いが杜撰な店は要注意・・・
帝国ホテル東京へ足を運び、近場の食事処へ足を運んだ時のこと、マネージャーが唐突に「いらっしゃいませ。昨日はこの個室に、同じ時間帯ですが○○党の党首やその他重鎮が来られ、ランチを楽しまれました。」と言う。
正直なところ、このウェルカムの姿勢に驚かされた。個人であろうが○○党であろうが、誰であろうが、その様子を具体的に他者に伝えるものではない。要人であれば尚更のこと、他者に対して不要なるその動静を語るものではないと考える次第。
マネージャーとしては、このような要人が利用する格式高き食事処と自慢したかったのかもしれない。しかし、それは関係のないこと。色紙でも書いてもらって飾ってあれば、他者である筆者は「なるほど。要人も利用する素晴らしい食事処なんだ!」と頷くだけに留まる。
要人であっても、看板外せばただの人。こちらから聞かずとも、店側が要らぬ情報を撒き散らすのは、要人であるご本人も随行していた党幹部も迷惑千万であり、その名前を利用して格式高き食事処を強調したとしても、その料理が急に旨くなる訳でもない。
飲食店でよく見受けるのは、沢山壁に貼っている有名人の色紙である。それだけ有名人が利用する超人気の食事処であると吹聴自慢したいのは理解できないではないが、我々庶民が利用しようが、王族が利用しようが、全く関係のないことである。
その店が本物のプロフェッショナルの食事処であれば、軽々に、他者に自慢すべきことでもなく、昼からのランチタイムに、粛々とその店の最高の料理を配膳し、その客が至福の時を過ごせば目的は達成されるはずだ。
何とも格式に拘る食事処だが、次回から気持ちよく利用しようという気にはなれぬまま、食事後にお茶を飲み、その場を去った。歴史と伝統を誇る食事処とは聞いていたが、コロナ禍により廃業に追い込まれたと言う。
同店では、大変上質な食事を頂くことはできたが、食事処の経営は要人のみの利用だけでは成り立たなかったのだろうと。実に、勿体無い話である。
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