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人は、磁石。

 自分のキャラクタがどんなものか、自分の性格がどんなものか、ビジネスライクに自分の魅力や実力がどんなものかなど、第三者へなかなか伝わらないのが現実である。

 皆、人は、磁石だから、そうなってしまう。

 自分自身が磁極Nであり、第三者が磁極Nの場合、即座に距離が近まることは難しい。勿論、私的にも公的にも第三者に興味を抱き、仕事のパートナーとしても、互いの磁極Nの磁力を認め、更に弱め、じわじわと近づいて接点を持ち、そこで意気投合すれば、一気に距離は縮まる。また、自分自身が磁極Sであり、第三者が同一磁極であっても、同様のこと。

 逆に、自分自身が磁極Nにて、第三者が磁極Sであれば、初対面にて意気投合する確率は非常に高くなる。学生時代を思い起こせば、特に、筆者の場合は転勤族であったために、転校の度にニューフェイスのご挨拶。休み時間となり、話し掛けてきた同級生との語らいにて、互いに異なる磁極であったことが理解できる。

 今でも、心友と呼べる人は極僅かだが、それが、異なる磁極同士が合致した証となる。勿論、どんなに異なる磁極同士が合致したとしても、諸事情により、縁が遠のいたり、絶縁になる場合も無きにしも非ず。それが、人間の複雑なる思考回路でもあり、外的要因としての生活環境の変化でもある訳だ。

 大抵の人間には、「本音と建前」を余儀なくされる職業に就く場合もあり、また、結婚や養子縁組にて生活環境が急変すれば、折角、互いの異なる磁極で合致したものも、片方の磁力が弱まることにより、残念ながら、簡単に縁が遠のく。

 また、互いの磁極が同一で反発するとしても、互いの自我を抑え、寛容なる心を選択すると、生まれ育ち、考え方が全く別物であっても、至近距離にて、絶大なる友好関係を築くことは可能となる。

 上述は、いささか曖昧な分析かも知れないが、人間がクレバー且感情的な動物であるが故に、理知的判断を下すことにより、同一磁極であったとしても、安易に「水油論」によって左右されたり、互いに反発するようなことは防げることになる。

 常に自然体でいると、相手が同じ磁極であれば、初手から互いに近づくことは、本能的にあり得ない。信頼できる第三者のご紹介であっても、お会いして善き人でも、磁極が同一であれば、紹介された側との距離は、なかなか簡単には縮まらない訳だ。

 最終的には、自らがどの程度許容できるか、または、第三者がどの程度寛容であるかによって決まってしまう。

 よって、昔から伝えられるように、人の縁とは「合縁奇縁」と言うが、それが全てを物語る。

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西田親生@D&L
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