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人生は、ドミノ倒し。

 天から授かった命。心臓の鼓動が聞こえ始めて、一人の人間として生きることになる。赤子は本能として生き始めるが、乳離れして歩き出すと、段々と大人の背中が見えるようになってくる。

 そこから、「人生は、ドミノ倒し。」が始まる。

 大人から背中を押された幼子は、大人の背中を一所懸命に観察しながら、すくすくと育って行く。自我に目覚めると、更に育ち、大人の山頂を目指す。

 人生の中盤に到達すると、誰しも世の中が良く見えるようになる。知識や知恵、洞察力や判断力が身につくようになる。

 日を追うごとに、人生のドミノ倒しの景色が変わって行く。人生が急に逆転したり、突然多くの選択肢を突き付けられたり、突然人生の壁(分水嶺)にぶつかったりと、息つく暇もない人生となる。

 気づきのある高齢者は、山の七合目辺りから、心身共に健康であれば幼児化することもなく、常に変化進化を求め、更なる高みを目指して生きる。

 気づきのない高齢者は、何らかの要因にて、自らの可能性を追う気力を失くして、「老いて二度児になる」と言われるように、幼児化する可能性がある。

 「親の背中を見て子は育つ」という諺があるが、人生はドミノ倒しのように、人生最後の瞬間までパタパタと音を立てながら倒れていく。親や先輩のドミノの背中を見て、人生を歩んでいる。

 その背中が見えなくなった瞬間が、人生の終焉である。後期高齢者になろうとも、我が人生を堂々と背後の後輩たちへ伝えることが、ドミノ人生の先輩として重要な役割であると思われる。

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西田親生@D&L
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