日本料理えのきぞの 連載(1)
数年ぶりの旧友との会食。勿論、予約を入れたのは、「日本料理えのきぞの」(熊本市中央区新屋敷)である。
熊本市内高級住宅街である新屋敷の大井出(加藤清正の治水事業)沿いにある、隠れ家的「日本料理えのきぞの」。三代目榎園豊成氏の優しい手作り料理は、格別である。
同店の前身を基礎を築いたのは、同氏の祖父。料理学校からスタートし、現在に至っている。祖父は昭和元年に東京上野精養軒の社員となり、同店には100年近く前のレシピが残されている。
今回予約したのは、五千五百円(税込)のコース料理。東名阪などの大都市部の食事処ではあり得ぬほどのリーズナブルさである。
最初にサーブされたのは、写真下の「先付 長茄子のとんぶりかけ」。猛暑が続く熊本の空の下で、ひんやりとした長茄子とウニは喉を潤し、旧友との会食を盛り上げてくれる。
二人ともノンアルコールビールでの乾杯となったが、先付をパクッと食べてしまい、次の前菜を待つことにした。
閑静な佇まいの同店前庭を愛でながら、「清茶半日向前庭」(清茶半日前庭に向かう)という言葉が脳裏に浮かんできた。
▼お品書き(2023年8月31日)
先付 長茄子のとんぶりかけ
前菜 甘長唐辛子の白和え 海老
ぜんまいくるみ和え 枝豆
鯛けんちん 鯛の子玉じめ
鮎甘露煮 丸十
吸物 焼き鱧 ジュンサイ
向付 鯛 鱧の湯引き
箸休め 冷製南禅寺蒸し
焼物 マナガツオの柚庵焼
焚合 穴子 白だつ
食事 鮎寿司 味噌汁
甘味 もも
▼中島祐爾氏から昨夜送られてきた「満腹」メッセージ
「美味しい和食久しぶりいただきました。腹一杯なったのでゴルフ練習行ってました。またよろしくお願いします。」
※因みに、同氏のゴルフの腕前はシングルである。
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