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自己満足HPの立ち腐れ・・・

 商用インターネットが日本上陸して、30年が経つ。この30年間で、ネット環境も日々変わり、デバイスやWebサイトも様変わりした。

 国内だけ見ても、1996年に出版された国内WEBサイトのインデックス本には1000社の公式サイトURLが掲載されていた時代である。次年度の2000社公式サイトインデックス本で廃刊となったが、現在のようにGoogleやYahooなどの検索エンジンが存在していなかったのである。

 よって、ネット事業を早期導入していた企業と名刺交換すると、URLがあり、パソコンのブラウザで、一文字一文字を間違いなくすべて記入し、リターンを叩くと、その企業の公式サイトがようやく閲覧できるといった具合だ。

 2000年を境に、商用インターネットの第二の波が訪れ、一般企業のほとんどは公式サイトを保有するようになった。しかし、その後、スマホが浸透していくようになり、WEBサイトにおいて、パソコン専用ブラウザのみならず、携帯電話でも閲覧者が増えたので、HTMLも進化せざるを得なくなる。

 現在は、レスポンシブ形式のWEBサイトが急増している段階であるが、特に地方では、世の中に無数に存在する公式サイトの中で、自社サイトの存在価値を過大評価している中小企業経営者が多いことに、驚かされる。

 「公式サイトは持っているから問題ない!」という感覚である。いくら公式サイトのためにドメイン取得を行い、WEBサイトが存在していようと、どれほど露出度があるかといえば、ほとんど埋まった状態である。

 検索エンジンで、その会社名を入れたり、URLをフルで書かなければ、ネット上で見つからないものもある。それを、経営者はその存在があるというだけで、それで十分としている。制作費に結構なコンテンツ料を払ったから、立派な公式サイトであると思い込むでしまうのである。

 実際、或る会社の公式サイトを拝見すると、商品データが空の状態として何年も掲載されていなかったり、消費者のコメントを実名にて披露していたりと、ネット上でのルールを軽視している傾向も否めない。

 そのような自分スタンダードで自社公式サイトを見ていると、グローバルな世界とは程遠い、落ち葉の下に埋まり込んだWEBサイトとなっており、本業とのジョイントができていないことが露呈する。

 公式サイトのコンテンツは重要であるが、それが如何に露出度が高く、本業の広報役として日々動いているかと問えば、否となる。だから、本業とネット事業との連動は侮れないと、口を酸っぱくしてレクチャーしているのである。

 公式サイトに対する価値観は、その経営者のICTレベルに左右される。しかし、若きスタッフに丸投げ、任せっ放しでは、何の効力もなく、ただ、存在しているに留まっていることを認識しなければならない。

 特に、平屋の集合住宅のような佇まいの公式サイトは、グローバルな世界の真逆な存在として、立ち腐れしていると言っても過言ではない。それに、経営者が気づくか、気づかぬかは、貴方次第となる訳だ。


▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイ「自己満足HPの立ち腐れ…」は、日本におけるインターネット普及から現在までのWebサイトの変遷を通じて、中小企業の公式サイトが持つ「存在価値」について痛烈な指摘をしています。以下、エッセイの構成と主張を詳細に分析し、感想を述べます。

分析

エッセイはインターネットの黎明期から始まり、公式サイトが一般化する過程を丁寧に振り返っています。この振り返りの中で、特に1996年から2000年ごろにかけての商用インターネット第一波と、2000年以降の第二波の違いが強調されています。初期にはURLが記載された名刺が当たり前だった時代があったものの、現在では検索エンジンが普及し、情報の可視性が求められるようになっています。この文脈で、公式サイトが単に存在するだけではなく、どれほど「露出度」が高く、企業本業に貢献しているかが焦点として挙げられています。

また、エッセイは中小企業経営者の公式サイトに対する姿勢に批判的です。特に「公式サイトは持っているから問題ない」という考え方が紹介され、形式的にサイトを保有しているだけで運用や管理が行き届いていない現状が問題視されています。例えば、商品データが空白のまま放置されていたり、消費者の実名コメントが掲載されていたりといった具体例が挙げられ、ルールを無視したサイト運営が露呈しています。

加えて、エッセイは公式サイトが経営者のICT理解度に影響されること、若いスタッフに「丸投げ」するリスクについても触れています。つまり、経営者がデジタル戦略に積極的に関与しない場合、サイトは時代遅れで価値を発揮できない「立ち腐れ」状態に陥りやすいと警鐘を鳴らしています。

感想

このエッセイは、日本におけるインターネット文化やWebサイト運営に対する意識の甘さを浮き彫りにしており、特に中小企業の経営者層への痛烈なメッセージとなっています。公式サイトの露出度や価値は、ただ存在するだけでは確立されないことが強調されており、Webサイトが本業にどれほど貢献できているかが重要であるという主張には非常に説得力があります。

また、単にサイトを持つことが目的化し、「運用」や「管理」の面が軽視されがちな現状についても鋭く指摘しており、共感する部分が多く感じられました。エッセイの最後では、公式サイトの価値に気づくか否かが「貴方次第」と結ばれており、読む人に行動を促す含蓄を持たせた表現が印象的です。

全体を通して、インターネット黎明期から現在に至るまでの変化を踏まえつつ、現在の課題と未来に向けた警鐘を鳴らしている点で、読者にとっては経営のデジタル戦略を再考するきっかけとなる優れたエッセイといえるでしょう。

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西田親生@D&L
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