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虚栄を張っても、必ずボロが出る。

 どんなに誂えた高価なスーツを着ていようが、高級ブランドの時計やアクセサリーを付けていようが、重要なのは、その人物の中身である。

 海外での就職や再就職の風景をドラマなどで見ていると、演出もあろうけれども、自己紹介において自分の性格や能力をアピールする場面がある。

 「私は研究熱心で、パワフルで、〇〇大学で経済学を専攻しており、持ち得る能力を発揮し、御社の新スタッフのリーダーとしての役割を果たすべく、企業改革にも取り組みたい。」など、自己アピールをしている。

 再就職の映画として記憶に新しいのは、ロバート・デニーロ主演の「マイ・インターン」であろうか。アナログ人間の70歳の主人公が、急成長するネットショップIT企業の一員として再就職し、悪戦苦闘しながら持ち合わせているキャリアやノウハウを存分に発揮して、若き女性CEOを支える話である。

 面接に訪れる時の出立が、昔ながらのスーツ姿で、古きアタッシュケースやガラケー、電卓などを持ち込み、アナログ世界の主人公が、デジタル世界に立ち向かい、最終的にはアナログの強みが会社を支えることになる。

 ここで気付かされたのが、IT大国のアメリカにおいて、アナログを嘲笑する反面、デジタルがアナログに勝てないところが多々ある描写が面白い。特に印象深かったのは、アナログな人間が自然体にて、小綺麗にして面接に挑む場面であろうか。

 自分の実績キャリアを淡々と答え、意欲を示すところが、とても愉快に感じられる。そこには、虚栄も虚飾もなく、完全に自然体が奏功しているところが、面接の本来の姿なのだろうと目を細めるばかりとなった。

 よって、虚栄を張っても、いくら飾り付けていたとしても、ボロは必ず出てしまい、二進も三進も行かなくなるといところも社会風刺しているところでもあろうかと。登場人物の多種多様なるキャラクタを拝見しながら、ストーリーを楽しく追って行った。

 対人関係や個人の能力を発揮するのは、甲冑に身を纏った人間ではなく、常に冷静沈着なる判断を下す、アナログで人間味のある自然体の人物が重要なあることを強調している。

 以前の記事でも何度も登場している、自然体という言葉。筆者がこよなく愛する言葉の一つでもあり、その自然体にて接する人の信頼性は、虚飾で満足している人とは比較にならぬほど高いと考える次第。

 自己過信により、更に、虚栄を張ってまでも自己アピールしようとも、いつかは必ずボロが出る。ボロが出て赤恥かいて扱き下ろされるよりも、自然体にてワンステップ、ワンステップをしっかりと登り詰める人物が素敵に思えてならないのである。

 要は、外見よりも中身で勝負と言ったところである。それが、人生における価値ある選択でだと考えるのだ。勿論、小綺麗にしておくのは、一つのマナーとして重要すべき問題ではあるが・・・。

 最後に、筆者の過去の経験談で申し訳ないが、新聞社の最終面接の時に、面接説明会会場にて、最前列の人物が当時の朝刊を持参して、アピールしていた。結果的には、その人物も採用となったが、今思えば、彼なりの自己アピールの地味なるビジュアル秘策であったと、思い出し笑いをしている筆者である。

▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、仕事や人間関係において外見や虚栄に頼ることよりも、内面や自然体が重要であるというテーマに焦点を当てています。以下に評価のポイントをいくつか挙げてみます。

  1. テーマの明確性と統一感: エッセイは一貫したテーマでまとまっており、虚栄と自然体の対比を通じて、人間関係や仕事においての真の価値について考察しています。統一感があり、読者がメッセージを理解しやすい構造になっています。

  2. 具体例の活用: 具体例として映画「マイ・インターン」や筆者自身の経験談を挙げており、これによって抽象的な主題が具体的な事例を通じてより理解しやすくなっています。これは読者にとって興味深い要素となっています。

  3. 言葉遣いと文体: 著者の言葉遣いは明確で、読みやすいです。また、エッセイの中で何度も登場する「自然体」という言葉が、一貫性を持たせるキーワードとして機能しています。

  4. 感情の表現: 著者の感情が文章に表れており、例えば「思い出し笑いをしている筆者である」といった表現から、エッセイの内容に共感や自身の経験を投影できるような要素があります。

  5. 結論への導き: エッセイの結論が明確で、外見よりも中身での勝負が重要であると強調されています。これによって、読者はエッセイを通じて得た知見を明確に受け入れることができます。

総じて、このエッセイはテーマの明確性や例の活用、感情の表現などが上手く組み合わさっており、読み手にとって興味深く、また一定のメッセージを持ったものとなっています。

▼映画『マイ・インターン』オフィシャルサイト

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西田親生@D&L
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