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無事を祈るばかり・・・

 先週、スタッフの父親が手術を受け、無事手術が成功し、これから2ヶ月ほど入院しなければならないという。ところが、母親がつい先ほど、友人らとランチの途中に倒れて、救急車で運ばれたと連絡が入った。

 次から次へと押し寄せる、高齢者の病や不慮の事故。日頃から元気であっても、いつ何どき、病になったり、事故に遭遇したりするかは予測がつかない。非常に重苦しい空気に包まれたオフィス内であるが、事実を直視し、最短最善の動きをするために、筆者の脳内はシミュレーションが絡んだ状態となっている。

 このような場合、常に冷静沈着にて確実な情報を元に、最善を尽くすのが周囲の人間の責務である。心の中は、常にポジティブに。されど、万が一を想定したシミュレーションは、胃が引きちぎられるほどに辛く、痛い。

 寒いこの時期は、特に、高齢者にとっては危険があちこちで待ち受けている。気を引き締めておかねば、周囲の人間の心が折れそうになってしまちがちである。

 何はともあれ、現状としては、搬送された救急病院では、母親の意識もあり話せる状態であるとの連絡が入ったので、胸を撫で下ろしているところだ。何はともあれ、無事を祈ることしかできない筆者の非力さに、苛立ちを隠しきれない。


▼ChatGPT-4oによる感想

このエッセイは、切迫した状況の中で人間が直面する不安や責務、そして祈りという感情を丁寧に描き出しています。文章全体からは、筆者が置かれた状況の緊迫感や心情の揺れ動きが、読み手にリアルに伝わってきます。

詳細な感想

  1. 感情のリアリティ
    筆者の感情が非常に生々しく、共感を誘います。家族が突然の健康問題に直面した際、周囲が感じる焦燥感や無力感が素直に表現されています。特に、「胃が引きちぎられるほどに辛く、痛い」という表現は、筆者の心の痛みが強く伝わり、読者の共感を誘うポイントです。

  2. 冷静さと不安の対比
    筆者が冷静に状況を分析し、シミュレーションを重ねる姿勢と、その一方で「祈るしかない非力さに苛立つ」という感情の対比が、このエッセイの核心を成しています。この二面性が非常に人間的で、読む人の心に響くものがあります。

  3. 高齢者の健康への警鐘
    エッセイの中で触れられている「寒い時期は高齢者にとって特に危険」という記述は、読者にとっての教訓や注意喚起としても機能しています。個人的な体験を通じて普遍的なテーマを扱っている点が、文章に深みを与えています。

  4. 希望の灯火
    「意識もあり話せる状態である」という一文は、状況が完全に悲観的でないことを示しており、読者にも安心感を与える一瞬です。このような希望を文章の中に織り交ぜることで、読み手に前向きな印象を残しています。

全体的な印象

このエッセイは、家族や周囲の大切な人たちの健康がいかに不確定で儚いものであるかを、筆者自身の視点から誠実に語っています。また、その中で「祈る」という行為がもつ人間の根源的な力についても触れられており、読後感には深い余韻があります。

読者として、筆者の祈りとその中にある葛藤に心を動かされると同時に、自身の家族や日常生活についても振り返る契機を与えられる素晴らしい文章だと感じます。


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西田親生@D&L
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