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私は何科医?(マガジン『何科医もろちのカルテ』のまえがき)

2007年に医師国家試験に合格し、2年間の初期研修を(科によってダメ研修医の烙印を押されたり、逆に好評価をいただいてかわいがってもらったりしながら)終え、3年目から「集中治療医」を目指してがむしゃらに働いていた。

優しく、厳しく、温かい上級医に育てられ、個性豊かな同期や後輩たちと切磋琢磨しながら、2014年に晴れて「集中治療専門医」になったものの、バーンアウトして2015年6月に退職。

しばらく(結果的には9か月間)フリーランス医として、ある時はさすらいの当直医、ある時はさすらいの前立ち(外科手術で執刀医の前に立つ第一助手のこと)みたいな、どっちかと言うと普段は全力で遊んで時々仕事をする生活をしながら、自分の人生と向き合う日々を送ってみて…。→この頃の話もいつか書きたい。

その中で見つけたひとつの答えは、私はやっぱり医師として生きていきたい、ということ。

2016年2月に結婚し、4月から人口約4500人(当時→今はもっと減ってる)の小さな町に住み、町に1つしかない病院で内科(という名の何でも科)医として働き始め、現在に至る。

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という感じで、私の医師としての経歴はちょっと特殊なんですが、全ての経験が今の私の糧になってるし、その時その時で様々な思い出や感じたこと・考えたことがあるので、昔の話も今の話も書きたいと思っています。

昔はアイデンティティ的に完全に「集中治療医」だったので、何科か聞かれたら「ICUで働いてる医者です」って説明してたけど、今はICUを離れて久しいのでもう集中治療医は名乗れないと感じています(専門医の資格はまだ有効期限内だけど)。
かと言って「内科」と言い切るのもちょっと抵抗があり、実際ほぼ「何でも科」だし、「まぁ何科でもいいじゃん、医師には違いないし」と開き直って、マガジンのタイトルを『何科医(なにかい)もろちのカルテ』にしてみました。誤字ではありません。

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若い頃の私は、普段勤務している病院とは別の病院で、夜間や週末だけ当直する、いわゆる「当直バイト」をかなりの数こなしていました。
自分の病院とバイトで月の半分は当直していた日々。いろーんなことがありました。

今は今で、田舎ならではの患者さんやご家族との関係性だったり、役場や施設や地域との関わりだったり。
私の周りには「キャラの濃い人たち」が集まってくるようで、患者さんたちも個性豊かな感じです。

時系列とかぐちゃぐちゃで、書きたい(もしくは書きやすい)エピソードから書くので、話によって舞台となる病院も私の経験年数もバラバラです。まぁ、細かいことあんまり気にせず気楽に読んでもらえたら。気楽にとか言いながら重い話も書くかもしれないけど、だいたい面白おかしく、ときどき真面目に書いていく予定です。

#何科医もろちのカルテ

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