部屋に閉じ込められた話。
(タイトルそのまんまの話で、特にオチもない、だいぶどーでもいい話です。)
私の働いている田舎町病院(仮名)では、各医師に個室が与えられている。大病院にいた時には考えられない待遇だ。
しかし病院自体は築半世紀以上経っている古い建物で、あちこちガタがきている。
先日、私は仕事を終えて部屋で着替えを済ませ、帰宅しようとドアノブに手をかけた。
ガチャ…ガコンッ
「えーーーー!!!!」
一人なのに思わず声が出た。
なんと、ドアノブがドアから外れてしまったのだ。
ドアに残されたむき出しの金具を指でつまんで回してみようとしたが、びくともしない。
えっと、これは、閉じ込められた?
時計を見ると、終業時刻はとっくに過ぎている。
やばいやばい…
慌てて事務所に内線電話をかける。
電話には守衛さん(夜間の警備員的な人)が出た。
私「あの、諸池ですが、事務の方どなたかいらっしゃいますか?」
守衛さん「Mさんに代わりますね」
良かった!Mさんは頼りになるベテランだ。
私「Mさん、あの、部屋のドアノブが取れちゃって、私、部屋に閉じ込められちゃいました。」
Mさん「(笑笑笑) すぐ助けに行きますね!」
数分も待たずにMさんが来て、外からドアを開けてくれた。
私は手に持ったドアノブを差し出す。
Mさん「古いですからね~。たまに外れるんですよ。」
Mさんは特に工具などを使うこともなく、外れたドアノブを挿し込んでくるくると回して、あっという間に直してくれた。
私「あ、なんだ、そんな簡単に直るんですね。これなら自分でできたかも。すみませんでした。」
Mさん「いやいや、いいんですよ。びっくりしたでしょ。」
私「軽くパニックでした…」
直ったドアがこちら。
いや、こういう時さ、まず冷静に一枚ドアノブが外れた状態の写真を撮っておけば良かったんじゃない?
自分の小者さを思い知る。
もう一回外して写真撮ってからまた自分で直そうかと、一瞬だけ考えたけど、元に戻せなかった時のリスクが大きすぎるのでやめた。
この一件以来、ドアを開ける時はちょっと慎重になっている諸池でした。
(あとがきという名のひとりごと)
最近、医療ネタ全然出してないなー。
これも病院の中で起こってるってだけで、全然医療と関係ないし。
なんとなく、失敗話とかほのぼの話とかばっかり書いてたら、真面目な話を書くのがちょっと恥ずかしくなっちゃってるかも。
てか、単純に重たい話を書くには、今は心に余裕がないってだけかもしれないけど。
(直近の7日間で、3回の当直と1回の残り番をこなしている。どんなスケジュールよ…)