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八月二日

満月の近づく夏の夕暮れ

「ただ好きなものだけを、瞳に留めてもよいですか」

風に尋ねながら私は
その人の気配を、ただ背中から感じることしかできなかった

ひとりみたいなふたりの時間の中で

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