「音」から「言葉」になるとき
今では当たり前のように話す言葉ですが、
言葉って、もともとは「音」で、
意味を持つのは後からで、人それぞれ違ってきます。
「どういうこと?」
私も最初はそう思いました。
ACT(アクト)を勉強したことで、
そっか〜と腑に落ちた訳。
そのことを一番教えてくれる存在は、赤ちゃん。
赤ちゃんは生後2~3か月頃から
「あー」や「うー」といったような、
喃語(なんご)と呼ばれる言葉を話します。
言葉というよりは、発声練習のようなものです。
そこには意味はありません。
赤ちゃんは、
ママの声や触れたものから得る五感の情報と、
そのときの自分の快不快の感情を繋げて、
この音は、気持ちいい音、
この音は、嫌な音と認識していきます。
一般的に1歳頃くらいから、
最初は意味を持たない音が、
言葉として意味を持って
言葉らしきものを話すようになります。
1歳くらいになると、
「ママ」や「まんま」など、
日常的に接するもののママから口から出てくる音を、
繰り返し聞いたり、真似たりすることで、
言葉を覚えていきます。
指を差しながら単語を言って、
言葉と行動で自分の意志を伝えられるようになっていきます。
うちの息子の時はどうだったかな?
と振り返ってみると、
そういえば指を指して「う〜」と言いいながら、
「あっちに行きたい」「こっち」と意思表示して、
私に偉そうに指示してたな〜(笑)
音・感覚・感情が一つの記憶として、
繰り返されることで、身体に深く記憶される
ということですね。
例えば・・・
「梅干し」
と言う言葉を聞いただけなのに、
酸っぱい梅干しを食べたことがある人は、
自然と唾液が出てきません?
梅干しが好きな人はちょっといい気分に、
嫌いな人は嫌な気分になってませんか?
言葉=身体感覚=感情
常に繋がっていることのわかりやすい例で、
言葉が意味を持つには、感覚が必要です。
ママが赤ちゃんを優しく包むように抱きながら、
「愛している」と声をかけてると、
「愛している」という音を聞いた時に、
温もりや柔らかさ、その時に得られた安心感などが、
身体の内で起こります。
もし、ママが「嫌い」という言葉で
優しく愛情込めて抱っこしていたとしたら?
そうです。
嫌いと言う言葉が、
私たちの愛している意味を持つ言葉になります。
ちょっと怖さを感じるのは私だけでしょうか?
ある言葉(音)を聞くことで、
その言葉を聞いた時の感覚と感情が
身体の中で繰り広げられます。
そうやって、一つ一つの言葉が意味を持つようになって、
世界がどんどん広がっていくんですね。
じゃぁ、最初に覚えた言葉と感覚は一生変えれないの?
とママたちは心配になりますよね。
大丈夫です。
変える方法があります。
その方法については、また今度。