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思い返せば、
女性とこどもの人権問題に関わるようになって、かれこれ30年と少しが過ぎた。
徐ろに、かつて同志たちとともに活動した“全国女性シェルターネット”のホームページを開く。
あの頃、支援者としての私を導き、厳しくも長い目で教えを与えてくれた先達の名が、ひとりも見つからない。
代わりに、私が支援者を辞めてからの20数年間、諦めずに闘い続け、そして今もなお闘い続ける女性たちの名が連なっていた。
世代交代したんだな、と思った。
なんだか、ようやくほっとした。
師と仰いだ方々の、おばあちゃんになっている顔が浮かぶ。なんだかほくそ笑んでしまった。
今度まとまった休みが取れたら、まずは一番に名古屋に行こう。
たぶん、『歳取ったわね』と、お決まりのご挨拶を受けるはず。
あの頃は言えなかったけど、今なら言えるかな。
『お互い様ですよ。』
そんなことを想像しながら、今の自分自身がいかにたくさんの方々のおかげで構築されてきたかに、改めて想いを馳せる。
小生意気だったよね。
いや、今もそうか?
会ったら訊こう。
返ってくる言葉はわかってるけど。
『それがアナタじゃん。』
あぁ、早く酒を酌み交わしたい。