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ソリューションセールスの基本

営業の基礎編、という事でソリューションセールスの基礎を記載します。過去の営業スタイルは、商品依存で、商品知識を正しく理解し、顧客に正しく伝え、販売価格と一定の効果を伝える事が営業の基礎でした。後は、飲み営業や人柄など、個人の人間力と手間暇を武器に、「差」をつける事が一般的だったと思います。しかし、もはやそんな時代ではなく、個々人がコンサルティング能力を身に着け、課題解決を進めながら販売するソリューションセールスの技法を身に着ける事が不可欠となりました。本日は、基礎編と、いう事で、ソリューションセールスの基礎編を記載します!最後までお目通しくださいませ!

業界の構造を理解する

営業とは何か。を論じる前に、業界の構造を見ていく事が望ましいと思います。早い話、売る商品が変わってきていますよ。と言う図表になります。

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過去であれば、食べ物、モノ、工業製品、工業部品など、モノを中心に販売をしておりました。しかし、19世紀末から金融商品や現代ではIT製品など、無形商材を扱う時代が到来しました。早い話すると、無形商品とは、サービス業の商材なので、モノを売るセールスではなく、知識や技術など何らかの付加価値が不可欠な時代になったと言えます。それこそ、ソリューションセールスの原型だと言えます。

営業とは何か??

冒頭、長ったらしい課題提起はおいておいて、早速話を進めますが、改めて問います。営業とは何でしょうか???

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一人一人解釈と答えは異なると思いますが、営業とは、需要と供給を合わせこむ事だと感じております。平たく、実現場に落とし込むと、需要を作り出す事がセールスパーソンの技量だとも定義できます。今回の論点で敢て言及すれば、需要を作り出し、共有物を合わせこむ技術。これがソリューションセールスだと言えます。つまり、ソリューションセールスとは、商品を正しい知識を持って正しく売るのではなく、商材に捕らわれず、ニーズを作り出し販売する技法として定義されています。

ちなみに、これ以上でもこれ以下でもない為、これ以上の言及は無いですが、ソリューションセールスとは、あくまでニーズのレベル感を調整する技法と定義します。

その上で、順序があるので、一般的な技法をいくつか紹介します。※ちなみに、余談ですが私は高校時代に寿司屋でアルバイトをしており、文字通り板前として寿司を握っていたんですが、最初の1週間でぶっちゃけある程度は握れるようになりました。しかし、その時の座長に言われたセリフに「寿司の完成度80%は1週間で握れるが、後の20%は20年かかる」と言われたことがあります。ともすれば、今回の紹介はあくまで触りであり、真に追求する20%に探求者からすれば、極めて基礎的な内容になるかもしれませんね。

手順は3つです

①ギャップ理論で課題を明確化する

②課題を場合分けし、属性に分ける

③課題のレベルを確認し、提案するレベル感を合わせる

④ヒアリング情報と提案情報を合わせて真のソリューションに仕上げる

上記手順が、一般的なソリューションセールスの技法になります。

①ギャップ理論で課題を明確化する

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「課題」とは2種類に分けられます。これは、発生型の課題と設定型の課題です。これをギャップ理論と呼びます。

現状発生している課題、例えば時世で言えばコロナが発生しているやオリンピックが迫っているなど。具体的に起きてしまっている課題。言葉を変えると問題をどのように処理するのか。と言った論点です。

一方、設定型の課題とは、いついつまでに全国大会行く。や予算いくら。などなど目標を設定する事で生まれる課題となります。

「設定型」「発生型」の何れかで課題を提起するのが一般的な課題提起手法になります。

②課題を場合分けし、属性に分ける

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BtoBは特にですが、課題とは大枠下記3つに分類されます。

「効率的」「安い」「確実性が高い」

この3分類で、ニーズを作りに行く事で、相手がどのような結果が得られるのかを示唆する事が出来ます。つまり、商品購入しませんか?ではなく、導入したと仮定した際に、何が得られるのかを提案してしまう所まで話していくのが尚望ましいです。今回の記載範囲から少し先に行きますが、この手順を「テストクロージング」と呼びます。今回は触りにしたいので、言及しませんが、本日についてはあくまで、回収情報の場合分けに留めた記載にします。

③課題のレベルを確認し、提案するレベル感を合わせる

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少しBtoB向けになりますが、課題提起と提案提起をどの基準にするのか。これはかなりの味噌です。例えば、オフィスグリコで飴を置きましょう。と提案した時に、現場の労働者の満足度を上げましょう。と提案するのか、離職率防止しましょう。で提案するのか、株主へのブランディングをしましょう。なのか、全然次元が異なった提案になり、シミュレーションにて算出する数値が異なると思います。つまり、たかが「飴」の提案でも次元によっては全く異なる効果と解釈が存在すると言えます。

④ヒアリング情報と提案情報を合わせて真のソリューションに仕上げる

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ジャンプを購読愛読している人ならわかりますが、いわゆる伏線回収する。と言う技法です。仮に提案商材と商品が一緒だったとしても、担当者と共にニーズを拾い集め、提案まで持って行くというサイクルはとても大切であり、その過程そのものが、顧客を動かす理由にもなります。(相手の納得度が異なるので。)やや端折った記載をしましましたが、今までの情報をかき集めて、商品にしましょう。そして、クライアントも置いてけぼりにしないようにしましょう。と言うお話です。

歴史とまとめ

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ソリューションセールスの歴史をご存じの方は案外少ないと思います。(あくまで私の記憶する限りの記載しますが。)

この技法は、創業期のインテルが、半導体販売争いにおいて、ヒューレットパッカードに勝つ為に生み出したセールス技法と呼ばれています。

当時は、ヒューレットパッカード社の半導体方が、インテルの半導体よりも格段に優れていたそうです。ですが、インテル社は、セールスパーソン全員に提案力を身に付けさせ、ただ単純に売るのではなく、付加価値とソリューションを掛け合わせて提案し続けたそうです。

結果、製品力では決して勝つ事は出来なくても、
相手の課題を解決する、無形商材として、半導体を扱い、大きなシェアを取ったとされております。シリコンバレーの先駆者としてインテルの存在が示される事になったきっかけになります。

ソリューションセールスとは、言葉通り、課題解決型営業で在り、特段何か特殊な事をしているわけではありませんが、商品とは、ただ売る。時代から付加価値を付けていく時代になった。ひいては営業職と言う仕事そのものの難易度が大きく上がった時期なんだと、感じさせられる。そんな時世になったと感じます。

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