【ふたこと日記】ドビュッシー 前奏曲第1巻 沈める寺 2回目
レッスンメモです。
出張期間と重なりほぼ練習ができず、技術的に弾ききれないポイントが残った状態でのレッスンとなりました。音楽的な仕上げができる状態ではないので、苦手箇所を中心に、その理由を考察し乗り越え方を学ぶことになりました。
技術的なアドバイス
・57〜64小節目。なぜかこれら和音を指に覚えさせることができない件については、単純に音の数が多いからでしょう。音の法則や構造や共通点を発見することで簡単にすることができる。
この箇所は、枠を取っている外側の音は左右ともにオクターブの移動で、音型が変化していくのは内声だけ。
真ん中の3本の指に関しては、楽譜だけに注目するのではなく鍵盤上の指を見て視覚的に覚えるもの有効。音を模様として捉えるようなイメージなんだけど、なんとなく感覚的に分かりますか?共通項の中にイレギュラーを見つけ暗記のヒントにしてという、少し私の企業秘密のような感じですけど。
また、その日どれだけ練習しても弾けなかったパッセージが、一晩寝ると何故か弾けるようになることもある。一定の時間の経過も必要な気がします。脳と神経がつながるんでしょうね。
曲想的なアドバイス
そういえばこの箇所はppで始まりffまで盛り上がりmolt dim.で急速に小さくなる。一瞬カテドラルが浮かび上がって、また沈む感じなんでしょうね。
感想
5日ほど練習できなかったけど別に後退はしていなかった感触。英語力の低さをはじめ非力を痛感した出張でしょんぼりしていましたが、帰宅してピアノを弾いたとき、ああ家に戻ったなと感じられました。
前奏曲第一巻に収録される「亜麻色の髪の乙女」を試し弾きしてみましたが、あまりにも有名で聞き尽くした曲ではありながら改めてその美しさが老体に染みました。また、シンプルに美しい曲を弾きたいというモチベーションからラヴェルの「ソナチネ第2楽章」も引っ張り出してきましたが、これも音の数は少ないながらにとても暖かみを感じる曲です。
ジャンキーな食事が続くとなぜか野菜を食べたくなるように、疲れた心身がこうした素朴な小曲を求めているのかもしれません。