うちの社長って①
「智・情・愛」が揃ってるかも..?
〜『論語と算盤』(著:渋沢栄一)を読んで〜
COS KYOTOの岩口知加です。
仕事がリモートになって、はや3週間。
私の会社は環境に配慮して、来客がある時以外エアコンを滅多に使用しないので夏は暑く、冬はとても寒い。
なので、今までもたまに(特に冬)リモートワークはあった。
(しかも建物は鉄骨なので、外の方が快適なんじゃ..?と思う時がたまに,
いや結構ある。でも色々と工夫はしてくれていて、有り難い。)
ただ、3週間近くもオフィスに全然行かないことは全くなかった。
そうすると色々変化があるものの、私にとって以下の2つが大きい。
(変化)
①通勤時間が他の時間に当てられる。
②今まで普段顔を合わせてた人を冷静に見られる。かも
(通勤時間の代わりに主に「読書」と「料理」の時間が増えた。ちなみに私の会社のランチは、社長の奥さんが美味しいご飯を作ってくれるので、今はそのありがたさをしみじみと感じている。)
読書の時間が増え、今『論語と算盤』を読み直しているが、私は
常識と習慣 ”常識とは如何なるものか” の部分について考えた。
およそ人として世に処するに際し、常識はいずれの地位にも必要で、また、いずれの場合にも欠けてはならぬことである。しからば、常識とは如何なるものであろうか。余は次のごとく解釈する。
すなわち、事に当たりて奇矯に馳せず、頑固に陥らず、是非善悪を見別け、利害得失を識別し、言語挙動すべて中庸に適うものがそれである。これを学理的に解釈すれば、「智、情、意」の三者が各々権衡を保ち、平等に発達したものが完全の常識だろうと考える。さらに換言すれば、普通一般の人情に通じ、よく通俗の事理を解し、適宜の処置を取り得る能力が、すなわちそれである。人間の心を解剖して、「智、情、意」の三つに分解したものは、心理学者の唱導に基づく所であるが、何人といえども、この三者の調和が不必要と認めるものは無かろうと思う。智恵と情愛と意志との三者があってこそ、人間社会の活動もでき、物に接触して効能を現してゆけるものである。…
(渋沢栄一著「論語と算盤」より)
正しく物事を判断する能力をもち、
自己の利益だけを図らず他人に思いやりをもち、
その土台には鞏固な意志がある人物、それが常識的の人である。と私は解釈し、「あれ、これってうちの社長じゃ…」とふと考えた。
智慧
彼は、様々な分野の知識を保持し、経済界から文化人、はたまた学生などの色々な方とお話する機会が多いが、だいたい7割はどんな人とも話が出来る。勿論、専門的な知識も時には必要だが、物事の本質を理解し、違う枠組みに活かすことが出来る方が重要であり、特に彼の役割(文化ビジネスコーディネーター)においては大事である。
情愛
また、彼は思いやりがある。
この新型コロナウィルスの影響で今後の我々の動きを話している際に、
彼は私に「もし最悪の場合チカさんが困ったら、うちの実家部屋余ってるし来たらどうか。それも選択肢の一つとして考えている。」と言われた。
とても有り難い話だ。
このご時世で、単身で、実家以外に暮らせる場所があるというのは本当に嬉しい。(しかも多分美味しいご飯つき。)
そして彼は何よりも地球のことを考えている。彼が小学校の中学年の頃読んだ本で地球の環境問題を知り、自分の周囲の変化と結びつけ、酸性雨によって実際に木が枯れているのを目の当たりにし胸を痛めたらしい。そこから彼は何とか地球環境をなんとか良くしたいと思い、大学で政治・行政や公共政策を学んで環境行政の道へ進もうと歩みだし、学生時代に環境行政で先進的な取り組みをしているフィンランドを視察。その後エネルギー会社に入社し、ビジネスの面で環境問題に寄与しようと奮闘。ただいくらエネルギーを効率化しても、そのエネルギーをどう使うかは人の意識次第。省エネの機械を導入しても無駄遣いする人、打って変わって、昔ながらのエネルギー効率が悪い機械も大事に使用して使用エネルギーを抑えている人。どちらが環境にとっていいのか。彼は社会に出て、環境問題以外の社会問題にも多く直面し、結局は「人」が変わらないと世の中は良くならない。そう思い、人材育成のコンサルティング会社に転職し、そこでMBAも取得。ただ、そこで担当した金融業界の価値観に疑問を感じる。・・
(これ以降の話は長くなるので、また別途書きます。
気になる方は若干古いですがこちらをご参考に。)
と、彼は小学校の頃に環境問題を肌で感じ、胸を痛め、今も地球にとって何が良いのか毎日考えている。彼の主軸は小学校から変わっていない。
(その思いに共感するので、オフィスが寒くても暑くても我慢できる。)
意思
意思については、彼を知っている人は共感してくれると思うが、もうビックリするくらい強靭な意思を持っていると思う。この話をすると長くなるので、またどこかでお話できればと思う。
と、この3つから彼は渋沢栄一が考える常識な人ではないかと思った。
でもなぜか「うちの社長やん!!」と大声で言えないのはなぜだろう。
それについては、もう一度本を熟読しながら考えようと思う。
ただ、彼は良い人です。信頼してます。
いつもありがとうございます。
(面と向かって言うのは恥ずかしいので、文字にしておきます。)
会社7周年おめでとうございます!!
これからもよろしくお願いいたします。
COS KYOTOの岩口でした。