Photo by lazy_planet 蒼海24号 27 ちーかま 2024年7月14日 21:53 蒼海24号は2024年6月刊行です。招待作品は俳句が阪西敦子さん、短歌が寺井奈緒美さん、詩が大崎清夏さん。耳掻きの耳の奥処の闇のどか 堀本裕樹竹に竹触れつつしづか花疲れ 堀本裕樹主宰作品「酔筆」夏の夜の白線青信号が染む 阪西敦子招待作品「飲むまで」社会さん今の状況分かってる?君の方から適合しに来い 寺井奈緒美招待作品「バニラ人間」以下会員の句より、全部は拾いきれないけれど好きな句を挙げます。放られしスケート靴の刃へ射す陽 早田駒斗書置きのごとく木椅子に寒椿 杉本四十九士倍速に選りしシーンや湯ざめして 武田遼太郎花ミモザくすぐるまへに笑ひだす 柴田美玲まやかしの世のよく伸ぶる雑煮餅 曲風彦蒼海24号 巻頭両の手であたたむるかに賀状読む すずきなずな冬の陽の井戸の深きに消えにけり 塚本櫻𩵋鶯餅の粉を払ひて別れけり 窪田千滴遠吠えのやうな風来る追儺かな 西木理永今朝の冬つよき膜張る山羊の乳 福嶋すず菜遠ざかる水尾のごとくに冬の蝶 鈴木トモオ十二月八日日記の感嘆符 羽奈あかりそうだねのねが風花にさらわれて 浅見忠仁公園のこゑ凍るまで漫才師 河添美羽去りぎはの外套オーロラのやうに 小谷由果大仏の顔して寝る子冬立ちぬ 澁谷洋子掃除から身体なじませ初仕事 臺貴志門にまだ初雪残る参観日 千沢翠兎マラソンは血流のごと寒林へ つしまいくこ父の魂ンいま甘柿と化してをり 福田健太頭とも尻ともつかず亥の子餅 森沢悠子寒卵世界はかくも割れやすく 加留かるか手をつけばふはと傾く炬燵板 紺乃ひつじ影を噛むエスカレーター寒の入り 土屋幸代集合の前に探梅はじまりぬ 中島潤也冬日きらきら立ち読みの最終話 濱ノ霞生き急ぐやうに双六上がりけり 三橋五七雛あられ母を笑はす話せむ 加藤ナオミ鳥々の声つぶらなる囲炉裡かな 犬星星人外套を脱ぎ始めれば牛丼来 嶋田奈緒降りぎはに戻す背もたれ神の旅 杉澤さやか文鎮は君の十指や筆始 中川裕規狂ひたるピアノ包みし毛布かな 坂本厚子雪の声クッキー型に裏表 後藤麻衣子孫に負けじと数の子を鳴らしけり 森井三喜蒼海24号蒼海鼎談では、小谷由果さん、後藤麻衣子さん、杉澤さやかさんが子育てと俳句について語りました。リアルな内容なので、結社以外の方にもお読みいただけたら嬉しいです。(わたしが記事を担当しました。) 蒼海俳句会 俳人堀本裕樹が新しく設立する俳句結社、蒼海俳句会のWebサイトです。 soukaihaikukai.com ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #俳句 #蒼海俳句会 27