キミに会いたかった。/GR3
いるところにはいるが、いないところにはいない。
いるところにいても、そう簡単には見つからない。
すぐそばを歩いていても、気が付かなければ出会えない。
以前、水元公園を散策したときにはわりとそこら中で見つかったけれども、
それは水元公園が狭くて近隣に生物が過ごしやすい環境がないからである。
ところがここは違う。
昆虫が暮らしやすい環境がそこかしこにあって、人口密度という点では薄まっている。
だから見つからない。
それでも目をさらのようにして探す。
カマキリはいる。
バッタもいる。
キリギリスの類もいる。
しかしキミにはとんと出会わない。
だけど今日という今日は見つけたよ。
ナナフシ!
キミを探し続けてようやく出会えたナナフシ!
その奇妙な体がたまらないじゃないか。
ぼくらは喜びを爆発させて、じっくりと観察して、そして葉の上にぽとりと落としたら
一瞬で見えなくなったナナフシ!
その気配を消す能力。
木々に紛れる迷彩力。
よかったよ、やっとキミに会えて。
また見つけるさ、きっと。
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