地域新聞社の「ストラテジック・プラン~mid-term~SeriesⅢ」【前編】
※2024年2月の東証グロース市場において時価総額が最下位だった当社が下克上を目指す挑戦記です。ぜひフォローして下さい。
こんにちは。株式会社地域新聞社(2164) コーポレートコミュニケーション室の五十嵐(いからし)です。
去る10月16日、個人投資家の皆様に向けた2度目のオンライン説明会を実施いたしました。
リアルタイムやアーカイブでご視聴いただいた皆様、ありがとうございます。
当日は、5月のオンライン説明会でお話しさせていただきました「ストラテジック・プラン(戦略計画)」のミッドタームシリーズ3として、今後の当社の方針とそれに向けた取り組みの進捗を代表取締役社長の細谷よりご説明いたしました。前回同様、そのダイジェスト版を記事にすることで、改めて当社が描くストーリーを多くの人にお届けできればと思います。
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地域新聞社の会社概要、戦略、アセットにつきましては、前回のオンライン説明会のダイジェスト記事をご覧ください。
連携(アライアンス)
戦略を実現するための1つ目の戦術は、さまざまな企業とアライアンスを組んでいくことです。
今回は、株式会社ツナググループ・ホールディングスとのアライアンス、株式会社中広が主催するボランタリー・チェーン(以下VC)加盟についてご紹介します。共に上場会社であり、非連続的なスケールを実現するという点、新サービスの創造という点において、この連携に大きな期待をしております。
まず、株式会社ツナググループ・ホールディングスは、千葉県内で求人を扱っており、Webプラットフォーム「ユメックスネット」を運営されている会社です。企業側からの求人数は月間6,400求人以上あり、1万人以上の求職者の登録があります。一方で我々は、紙媒体「ハピネス」によって求人事業を伸ばしてきているものの、規模的には月間求人数350求人、求職者数は250人というところです。この度ツナググループ・ホールディングスとのアライアンスによって、Webと紙を掛け合わせ、共同で販売することを実現いたしました。県内企業の求人ニーズを獲得し続けるためには県内広域をカバーする営業力が必要ですが、ツナググループ・ホールディングスは千葉県に強力な営業部隊をお持ちではありませんでした。地域新聞社が持つアセットの中には、5つの支社に営業網、そして年間約8,000件、累計8万件のお取引先があります。ですので、お互いにとって組むメリットがあるということです。
もう1つのアライアンス先は、岐阜県にあります株式会社中広です。中広は、全国のフリーペーパー事業主で構成されるVCという組織を運営しています。我々が加盟するまでは、日本全体で約5,000万世帯あるうち、約1,100万世帯にフリーペーパーをお届けしているという規模感でした。それが10月に我々が加わったことにより1,300万部超になったのは、当社にとっても非連続なスケール化が期待できるところだと考えています。VCというのは、加盟企業が対等な関係というところがフランチャイズ(FC)と異なります。当社の既存事業の売上は170万部という発行部数からできあがっていますが、ここで一気に日本全国の1,130万部を活用できるプラットフォームに参加したということです。
アドバイザリーボード
続いて、戦略を実現するための2つ目の戦術、アドバイザリーボードについてです。前回のストラテジック・プランでは4つの分野を掲げ、個人名を出さずにご説明させていただきましたが、現在は6つの分野で、非常に著名で実績のある方々にご協力をお願いしているところです。
既に3名発表しておりますが、生成AIの研究開発というところでは、公立はこだて未来大学客員教授の高柳 浩さんにご支援を仰いでいます。AIの研究室というのは、日本では珍しく全国の大学の先生方が非常に連帯感を持っている分野です。セクショナリズムがあまりない中で、高柳さんは非常に高名なキーパーソンだと考えています。
戦略ディスクロージャーの部分では、宮下 修さんに参画いただきました。宮下さんは、理論と研究に裏打ちされた実務サイドの顔やアナリストサイドの顔、それからトレーナーとしての顔をお持ちで、今回新しく「GCC9BOX™」という形で、企業価値の可視化にご協力をいただいています(「GCC9BOX™」については後編で改めてご説明させていただきます)。
それから、人的資本経営の強化においては、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン(以下KKDJ)の若月 貴子さんに加わっていただいています。KKDJの日本進出後、一時期危機を迎えた際にV字回復に導いた立役者が若月さんです。そのV字回復が人的資本経営と非常に密接に関連していたため、今回ご協力を仰ぎました。
アドバイザリーボードの皆様の報酬に関しては、通常の金銭報酬ではなく、新株予約権をお引き受けくださるということでご了解をいただいております。裏を返せば、当社の時価総額の拡大に向けてベクトルを一致させ、ご協力くださっているということになります。
港町構築プロジェクト
戦術の3つ目は、「Web版港町構築プロジェクト」です。
現在保有しているアセットに加えて、これからのアライアンスで得られる膨大なデータをWeb上で1カ所に集約し、マーケットと接続したいと考えています。それを我々はWeb版の港町という呼び方をしており、Web版ちいき新聞の「チイコミ!」もこの港町の中に埋め込んでいく構想です。
この港町には、さまざまなアライアンス先の全てのデジタル情報を集約し、その動線の要所にしていきます。ここがAIの計算資源としては一丁目一番地ということで、非常に大きな第10の新たなアセットとして構築しています。当社は、長年蓄積してきた読者・顧客データベースに最新の生成AI技術を組み合わせ、顧客ニーズとマーケットトレンドの精緻な分析を進めてまいります。消費者の購買行動の変化やトレンドをいち早くキャッチし、未来予測を活かしたクライアント企業への価値提供を目指します。パートナー企業とのアライアンスを通じて創出される事業機会とデータ価値を活用し、パーソナライズされた効果的なマーケティング施策を展開いたします。これにより、最新のAI技術と地域に根差した情報資産を融合させた次世代の情報インフラ企業として、新たな顧客層の開拓を推進してまいります。
まずは「港町Ver.1.0」を今期中に仕上げ、その先もずっとサグラダ・ファミリアのように発展させていきますが、Ver.3.0ではメタバースのような形も一つの可能性として構想しています。
前編はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回は後編として、ライツ・オファリング、2024年8月期第2四半期実績と2025年の計画、企業価値向上への取り組みについてお届けします。
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