これまでの振り返り④同居人と私
僕はルームシェア的な感じで同居人と一緒に暮らしている。
前に勤めていた職場でたまに話すくらいだったのだけれど「お勤め減らしてゆっくり暮らしたいよねー」みたいなところで考え方が合い、家賃等コスト削減のために一緒に住むようになったのだった。
同居人のこと
多才なひとである。そして、4年くらい一緒にいるけれど飽きないので、おもしろいヒトだなと思う。
彼女はいろんなものを自分で作ることができる。
職場でやり取りしてるときから「おしゃれだなぁ」と思っていたのだけれど、古着屋で買った服をサイズ直ししたりリメイクしたりしていた。アクセサリは自作。自宅にはなんかすごいミシンがあり「晩御飯つくるね〜」くらいのテンションで、ルームウェアとかシュシュとか、引き出しから布を引っ張り出してサクッと作ってしまう。
部屋の改造を一緒にやった。
ホームセンターの端材コーナーで適当な合板を見繕って、これまた簡単に収納スペースを作ったり、100均のクロスでキッチンをいい感じにしたり。引き出しからアンティークのドアノブやら照明やら引っ張り出して、あっという間に別の部屋のようになった。「すげー!雑誌で見るやつだぁ」と思ってたら、実際DIY雑誌で賞取ってたらしい。10代の頃からずっとやってるらしく、中学生の頃に実家の壁を漆喰塗りしたら家族会議開かれた…みたいなエピソードが多数あり。でも罫書きとかは苦手で、一緒に作業するときに「ちゃんと並行取って、あとで歪むから、あ、これぜんぶね」と言ったら笑いながら「つつー」と涙を流し「つまんない…笑」と言った。超おもしろい。
また、うちには植物がたくさん植っている。
彼女は幼少の頃から植物が好きで、図鑑並みの知識が頭の中に入っている。
外を散歩していると「あ、こんなところにヤマモモ植えてあるんだねぇ」と言って、食べられる木の実をすすめてくれたり、「あのマンション(のルーフバルコニー)いいねぇ、たくさん植物育てられそう」と言って、独特の目線で街歩きをしていたりする。田舎で畑をやったとき、初めて苗箱を見た。彼女がいろんな種類の野菜や花を種から苗に、その後定植して株分けして…みたいなのを休みなくやってる。小学生の頃から、その辺の雑草をスケッチして図鑑を作ったとか、どうしても欲しい種があり海外の種苗業者に手紙を書いて発注したとか、いろいろすごい。花を飾るのも上手。
彼女はお菓子を作るのも好きだ。
ケーキやパフェなど、これまた簡単に作ってサッと出す。最近はヌン茶の自給を始めたため、自宅でヌン茶している。中国茶や紅茶に詳しいのでちょっといいお茶もセットで。
ほかにもいろいろあるから、おいおい紹介していきたい。なんせ「すげー!」てなったり、「なんでだよ!」てなったり、感情豊かな暮らしをさせてもらってる気がする。
同居人は困っている
これだけ才能があったらさぞ人生楽しいだろうなぁ、と思いきや、同居人には困っていることもある。というか困りごとだらけなのだそうだ。
「ヒトが怖い」と彼女はいう。
超要約すると、何をしていても批判されたり注意されたりするような気がするとのこと。自分の立ち振る舞いが常に不適切なように思えて、相手の反応から自らのエラーを読み取っては「どうしようどうしよう」とパニックになってしまうようだ。
このバグのせいで、長らくコミュニティに所属することができずにいるらしい。キャリアは積み上がらないし、仲良くなりたいヒトと仲良くなれず。引越を繰り返して借金を作ったりもしている。
というわけで
「ヒトこわが治れば全部うまく行くのになぁ」「そうだねぇ」
「みんな猫だったらいいのになぁ」「そうだねぇ」みたいなやり取りを毎日やっている。
これまでの振り返りでいうと、一緒に住むようになってから1年働き1年休む…みたいなのを繰り返していて、休んでる間はこわい《ヒト》が跋扈する社会への折り合いがつけられない自分に絶望して毎日ぐったりしている。ちょうどまたこの12月に休職スタートしたので、しばらく辛い日々が続くのだろう。
同居している立場としては、こういうとき自分の存在が助けになるといいのだけれど、今のところ大して役に立ってないなぁと思う。おいしいごはんを作って一緒に食べるくらいしかないので、そこは今年もやっていこうか。
新しい年が、彼女にとって良いものになるといいなと思う。
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