第1種放射線取扱主任者講習について
みなさんこんにちは。
東京の日陰を生きる清楚系大学院生 ちー牛君です。
今回は修論に追われ時間が無い中で現実逃避を兼ねて第1種放射線取扱主任者講習を受けてきたので記事を書きます。
筆記試験が山場かと思えば、高額な講習を受講しなければ免状をGETできないなんて世の中は厳しいですね。
しかも、筆記試験への合格から2年経過していたので講習では結構苦労しました。
興味は無いと思いますが、化学を専門とする私が物理学系の知識が必要とされる放射線取扱主任者の資格を取ろうと思い立った理由について書いていきます。
端的に申し上げると理由は3つです。
・外部進学が決まっており卒論に身が入らなかったため
・知的欲求を満たすため
・就活の際に理工系の教養を証明するため
あまり胸を張って言える理由ではありません。
どうでもいいことはさておき、本題に移りましょう。
※この記事は、第1種放射線取扱主任者の筆記試験に合格された方へ向けて執筆しております。
※この記事は講習での講義・実習の内容、提出しなければならないレポートの内容、修了試験の形式と出題された問題について記載しています。
1.はじめに
① 放射線取扱主任者とは
そもそも放射線取扱主任者とは何か、事業所における選任区分を元に復習しましょう。
放射線取扱主任者は第1~3種まで3つの区分があり、それぞれの免状で以下の事業者において放射線取扱主任者に選任されることができます。
第1種放射線取扱主任者
・以下に該当する許可使用者等
下限数量を超える非密封放射性同位元素を取り扱う
10TBq以上の密封放射性同位元素を取り扱う
放射性発生装置を取り扱う
・許可廃棄事業者
第2種放射線取扱主任者
下限数量の1000倍を超え、10TBq未満の密封放射性同位元素を取り扱う許可使用者
第3種放射線取扱主任者
・下限数量の1000倍以下の密封放射性同位元素の届出使用者
・届出販売業者
・届出賃貸業者
第1種放射線取扱主任者について特筆すべき点は下限数量以上の非密封放射性同位元素の取り扱いが可能となる事にあります。
そのため、講習も非密封放射性同位元素の取り扱いについて反映された内容となっています。
② 免状取得までの流れ(第1種放射線取扱主任者)
続いて、免状取得について記載していきます。
免状取得の流れは下記の①~④です。
①第1種放射線取扱主任者試験に合格する←みなさんはイマココ
②第1種放射線取扱主任者講習を修了する
③原子力規制委員会に免状取得申請をする
④申請から約1ヵ月後、免状が届く
※③の原子力規制委員会への免状申請は講習修了後に参加者全員で申請書を記入して一括で申請することになります。
※申請書と必要書類を提出した後に法人から講習修了証の写しと預り証を貰えます。(下の写真)
2.講習について
①講習の基本的情報
講習の実施主体と場所
講習は原子力規制庁から関係法人等に委託されており、以下の3つの法人が実施しているようです。←ちー牛君調べ
・日本アイソトープ協会(東京都)
・原子力安全技術センター(京都府)
・電子科学研究所(大阪府)
※かっこ内は会場がある都道府県です。
講習の時期
11月上旬に放射線取扱主任者の合格証明書が届く兼ね合い上、毎年11月下旬~3月上旬までに複数回開催されています。
講習に必要な費用
実施主体によりますが16~17万円です。
これに加えて免状申請の際に3500円分の収入印紙が必要となります。
別途、交通費と4~5泊分の宿泊費がかかります。
貧乏学生からすると寒気がします。
②申し込みから受講までの流れ
次に申し込みから受講までの流れについて記載します。
①原子力安全技術センターのHPから必要情報を入力
②申し込み時に入力した住所に受講決定通知書や請求書が届く
③指定の口座に入金する
④受講する
流れは上記の通りで注意事項などを以下に記載していきますので参考にしてください。
※入金は窓口からの振り込みやネットバンキングでも可能
※ネットバンキングにより振り込んだ場合、振込証明が必要となった際に実施主体に別途発行手続きをしてもらう必要がある。
※振り込み確認の連絡が無い
3.講習とレポートの内容
読者のみなさまが気になっている講習とレポートの内容について記載していきます。
私が受講した原子力安全技術センターが主催していた講習の内容について書いていくため、他の法人が行っている講習とは一部異なる可能性があることをご承知おきください。(法令で講習の内容について規定されているので大きく同じだと思いますが、、、)
講習の内訳は講義と実習それぞれ20時間と15時間程度です。レポートは実習で行った実験についてデータのまとめ、考察を行います。
講習の内容について書いていく前に講習受講に当たって注意点が2つあります。
1つは京都大学の環境安全保健機構放射性同位元素総合センター2つある事です。
受講決定通知書には会場の場所は環境安全保健機構放射性同位元素総合センターとしか書かれていないので本館と分館を間違えないようにしましょう。
会場は本館です!!
(私は間違えて本館まで1kmくらい走りました)
もう1つは遅刻は絶対にNGという事です。やむを得ない事情がある場合を除き、補講は実施してくれない上に講習の費用は返金されません。
① 講習1日目
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