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海外転職した。半年経った。私が記録しておきたい、発見。

外資系企業で働き始めた頃、文化・評価制度・裁量権など日系企業との違いにずいぶんと驚いたものですが、海外でマイノリティとして働くことはそれとはまた違う発見がありました。

海外就労をしてまだ1年未満とはなりますが、日本から海外での就労の移行期に感じた発見とは。


想像通りだったこと

日本人駐在員の女性の少なさ

これはインドネシアという国柄かもしれませんが、女性日本人駐在員は圧倒的に男性に比べて少ないです。インドネシアに進出している日本企業は製造業が比較的多い印象で、職種としては営業・技術支援・コーポレート(バックオフィス)・工場長・現地社長と幅広い印象です。

そして、比較的経験を積まれた男性駐在員(40〜50代後半)が多いと感じます。これはインドネシア人が年上を敬う文化であることを、日本企業がインドネシアへの駐在員を決める際の要素としているためかもしれません。

インドネシア以外で現時点で就労の経験がないため、他国での状況は分かりませんが駐在員・現地採用どちらにせよ本人の希望があるならば、女性も増えていってほしいと思います。
私自身、将来的にはそういう支援・後押しをできる人になりたいです。

対面での会話を大事にする文化

インドネシアでは対面での会話を非常に大切にすると感じています。私も信頼関係を構築するまでは対面派のため、今はメールでお願いごとをしたら、その後口頭でも確認に行くようにしています。

インドネシア人のどういう文化的背景からかは自分なりの解が見つけられていませんが、ある日のタクシーの運転手にもインドネシアで働くことを伝えたら、対面での会話を大切にしたほうがいいよと強く言われました。

インドネシア人も英語を母国語とはしない国です。そのためコミュニケーションのギャップを避けるという意味でも対面での会話は、私自身重視しています。

想像と違った海外就労1年目での発見

女性マネージャーの多さ

もちろん業界にもよると思いますが、インドネシアでは女性マネージャーの多さに驚かされます。
経理を含むコーポレート職種の管理職においても日本企業ではまだまだ男性が多いのではないでしょうか?

インドネシアではどちらかというと女性のほうが多い印象です。私の働く企業でも管理職は女性のほうが多いです。

ちなみに管理職の女性は結婚・出産をしていないのかというと全くそうではありません。ただ、インドネシアでは産前産後で与えられる休暇が3ヶ月間しかありません。
(現在は最長6ヶ月の取得が可能となったそうですが、その実効性は不明です)

その短い休暇明けはどうするのかというと、ナニーを雇うことが多いようです。人件費が比較的安価なため、ナニーやメイドを雇うことが多いインドネシアは女性がキャリアを継続しやすいのです。

そのため「子どもがいることがキャリアには影響しない」ということをインドネシアでは強く感じます。

ちなみに、インドネシア人は子供を大好きな人が多い印象です。レストランやホテルで子供が元気にしていると、周りの大人は嫌がるどころかむしろ笑顔であやそうとしてくれます。ホテルでのアフタヌーンティー、子連れでもできます。

階層主義的な組織

これは意外なことでしたが、インドネシアでは職位の上の人を非常に立てる傾向にあります。
親会社から来た日本人駐在員だから偉いなんてことはありません。日本人とインドネシア人の関係性であっても職位によって態度が変わるということもあります。

自分の思い描く海外就労は「思ったことは素直に伝える」「ヒエラルキーなんてなくてフラットな文化」というものでしたが、当たり前に各国で文化が全く違うのだということに改めて気付かされます。そして、インドネシアは比較的階層主義的な国です。

個人的には外資系企業(特にフラットな組織)に直前までいたためにこのギャップが一番驚きました。
思ったことや自分の意見を素直に会議で伝えることや、必要な情報を担当者に直接アプローチすることが必ずしも得策ではない、マイノリティとしてその場にいる以上はその文化を尊重する必要があると胸に留めておく必要があります。

まだまだ交渉の仕方や、話の伝え方など勉強することは多いです。数年経つと見えてくる新たな発見もあるかと思います。そしてこれからまた別の国で働いたときにも日本と海外で区切るのではなく、その国、そこで働く個人の考えをバイアスなく判断できるように気を付けなくては。


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