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春のわたしが夏のきみと歩いた秋


おさんぽした公園の記憶たち 


バニラアイスがソーダ水に溶けだした空。
境界線はきっと食べごろ。


とおくとおく。ひろがる雲


キラキラした力強い深緑の芝生の上
やさしく横たわる
きいろの葉っぱたち
おやすみしてるみたい。


パリパリっと落ち葉の上を歩いた先に
水飲み場の鳥さん
太陽の光を受けて
自由自在に泳いでいこう。


こころが喜んでいる


大きな大きな木がザワザワ
突然の風のイタズラ。

風にのってやってきた
大きな木の分身たちの襲撃
白いシャツの君の背中にくっついたね。


落ちていた。
こども用のちいさなお金たち。
いちまんえんと、ごせんえん。

「せんえんさつもほしいな」って
どこかに落ちていないか探したね。


ありがとう。15,650円。



ないかな?
落ちていないかな?せんえん。

「あった!!」

思わず大きな声ではしゃいだら
ほほえみのマダムが
犬のおさんぽしながら通りがかった。


それから。
馬なのか、なんの動物かわからない
乗り物にまたがって
ゆらゆら揺られたね。



それから。
「トトロがいるよ」って
大きなどんぐりを手にして見せた。



それから。
「忘れるんだろうな」って
こども用のお金を見ながらつぶやいた
きみの横顔。



記憶は、大切に記録しておくよ。



それから?



お気持ちを大切にします。