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6/8拍子は思ってるより時間がある🇪🇸3拍子のあれこれ

演奏した曲にまつわるnote、これで一区切りです。
(特に依頼されたわけでもなく、結構気ままに書いています。筆が進んだ✍)
最後は好きなフィール6/8拍子の曲、ペガサスについて。
フリューゲルホルンでテーマを吹きました。
テーマかっこよく吹くぞ〜!とめちゃくちゃ意気込んで準備しました💪🏻💪🏻💪🏻


こんな感じで演奏しました🎺

Pegasus|ペガサス
作曲:Composed by Hank Levy
for Stan Kenton Orchestra

楽譜の購入はこちらから💁🏻

スコアのプレビューはこちらから💁🏻

https://www.sierramusicmp3.com/mp3/previewscores/SMP626.pdf


拍子とは?

改めて整理したい方はこちらの記事を。
詳しくて一通り網羅されてて大満足…!


①6/8拍子の8分音符は思ってるより時間がある

ペガサスのお気に入りポイントとして、基本は6/8拍子で進行していて、時折3/4拍子がすっと入ってるのがかっこいいんですよね〜!!!
一方で、たまに6/8拍子を演奏すると、ぴょんぴょんと軽く駆け足に仕上げてしまうことがあり、地面から足を離さないような重みを再現したいなと。

6/8拍子自体が軽快な印象を受けるので、演奏する時は「遅れないように!入りを意識しよう!」と思うかもしれませんが、遅れるよりは直前の拍を掴みきれてなくてズレる。むしろ早く終わって次が前倒しになることが多いです。

②MuseScoreでデモ作って、音価を把握する

自力で数えても、メトロノームを聞いて練習しても、なかなかしっくりこなかったことの一つが、裏拍の感じ方でした。いくら練習しても若干浅くなるのです。

MuseScoreにスコアを打ち込んで、デフォルトのメトロノームを鳴らしながら聞いていた時に「4分音符でメトロノームを鳴らすだけではいつもと同じだな〜🤔メトロノームで8分は鳴らせないな〜🤔」
「…そしたらCongaで8分音符を足したら良いのでは?」と気づき、試してみたらいい感じでした👏🏻👏🏻👏🏻
流し聴きで音価を把握する作戦です。

聞いてみると意外と時間があると気づきます。しかも2〜3回流し聞きしただけで自分に馴染んだので、サラッと把握するのにおすすめの方法です。

③思ってるより踏み込むことが大切

韻を踏むようなニュアンスで、
・6/8の5拍目は、4拍目を押し込んでから。
・3/4の5拍目は、6拍目の音を抜かない。
・8分音符は思ったより時間を使える。歌う余地がある。
・伸ばしの音切りは次の拍頭で切るぐらい押し込む。
をやってみたら良い感じになりました🙌🏻

コツとして、音をぎりぎりまで入れる。押し込む。踏み込む🦶🏻ニュアンス。
いかに自然に時間を使うか考えるとより楽しくなります💃🏻
踏み込むのはその感覚に慣れるまでは遅れそうでちょっと怖く感じるかも。
リハでしっかり踏み込むことに慣れておくと、本番で緊張してふわっとしても戻ってこれます。

せかせかしてなくて、でもカチコチでもなくて、絶妙なグルーヴ感。
あと裏拍を踏み込むと意外と余裕が生まれて、他の人が遊べる余地が増える気がしています。

この踏み込みは、大前提としてリズム隊がタイトでホーンセクションにつられない、がっちりとした推進力があって初めて成立するのです👏🏻👏🏻
推進力と重みのギャップが際立つのです。

こんな感じでテーマを作っていきました🙌🏻面白かった〜☺️


3拍子のあれこれ

実はあの日のライブは雰囲気が異なる6/8拍子を2曲味わえました🎉
BPMが倍近く違うのですが、同じ拍子でもテンポの違いで雰囲気は変わるし、3拍子での遊び方が色々聴けて楽しかったです💁🏻
ぜひ聴いてみてください💁🏻

Pegasus|BPM 147|BPMが比較的ゆっくりな分、6/8と3/4のシームレスな切り替わりがかっこいい。Swingのようなゆらぎが味になる。陽気なリズムと重みのあるクールなメロディーの対比が面白い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Into the Sky|BPM 258|BPMが早く6/8拍子の爽やかさを存分に楽しめる。4拍目の返す力が躍動感のもと。2小節を大きい3拍子で捉えるヘミオラもあり、3拍子で遊べるパターン全部盛り👏🏻 

("ヘミオラ"って名前がついていることを昨日初めて知った)

変拍子(厳密にいうと複合拍子、混合拍子)盛りだくさんのライブでした🙌🏻楽しかった〜🌞


おまけ

「なんとなくそれがしっくりくるから」としか言えないので、解説には当初含めなかったのですが、ペガサスを吹く上でもう一つこだわったのは音程でした。

D4、E4、A4を意図して低めにとりました。
筆者はB♭のトランペット吹きです。

D4、 E4、A4の音を意図して気持ち低めに作っていて。上ずらないようにともいう。
どれぐらい意図して低くしたかというと、
E4(B♭管のファ#)とA4(B♭管のシ)は2番抜き差し管を少し抜いてるし、D4(B♭管のミ)は通常の運指の1・2番ではなく変え指の3番を使って、意図して低めにとっていました。
(トランペットはピストンを押す数が増えるほど音が高くなります。オクターブ上のD5(B♭管のミ)は0番(押さない)、1・2番、3番の3パターンで音が出せます🎺)
トランペット吹きの人からすると結構珍しいよね…?普段はあまりやらない奥の手です。

本番の立ち位置では私が一番後ろで、前で一緒にテーマを吹いているアルトサックスやバリトンサックスの人には、違和感があったとしても寄せてもらうしかなかったので、「この音低めに作ってます(意訳:私に合わせてください)」と連絡していて…笑 そんなこと言うの初めてで。

5度と6度の跳躍が多いテーマでした。
(この譜面はin B♭で書いています)

なんでだろう?と考えていて。
・ソルフェージュでいう読譜の話?半音違いの5度・6度跳躍が多いから音の幅がずれやすいという話?
・フリューゲルホルンの楽器の特性?自分の演奏技術?
・電子のチューナーではなくアコースティックのピアノに合わせてるから?
・自分の耳が低めの倍音をよく拾いやすい?
どの理由もしっくりこなくて。

チューナーを見るとしっくりくるところは割と低めで、でもなんで低めがいいか、説明がつかないんですよね🤷🏻
説明がつかないことに人を巻き込む怖さはありつつ寄せてもらった本番でした。ありがとうございます…!🙏🏻

昨日記事を書いている時にぐるぐると巡っていると、フラメンコ💃🏻ミの旋法フリジア旋法というキーワードが気になり🇪🇸

フリジア旋法特有の「へばりつくような重さ」

SoundQuest|フリジア旋法|Q1フリジア旋法とは より引用

解説では「重みのある」と表現していたけど、まさに「へばりつくような重さ」なんですよね。フリジア旋法が関係あるのかな…?
上ずるとへばりつくような重さが無くなる気がして低めに作ってました。

コードもスケールも存在は知っていても、活かし方はよくわからないのです🤷🏻ゴリゴリと演奏のコツを解説をしてますが、音楽の専門教育は通ってない人です。お手上げです🤷🏻
いつかまた演奏する時には分かってるといいなー!


後日"ラテン音楽"で検索したら同じことを話していて、私は結構ラテン音楽が好きなんだな〜と思いました😌思い込みで分析しないのは大事だけど、ストレートにMedium Latinで検索したら一発で解決だったわ…
試行錯誤の記録として残します✍


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