旅と音楽の話:アイスランド、2019年12月

今年はコロナ禍で3月以降、まったく旅行ができませんでした。
しかし昨年はドイツ国内のみならず、よく旅行をしました。

昨年の今頃、どこにいたかというと・・・アイスランドです。
アイスランドは未踏の地でした。

12月14日、6時5分発、コペンハーゲン乗り換えでレイキャビクに着いたのは現地時間11時過ぎ、ちょうど夜明けの時刻でした。

17日まで3泊4日の旅でした。とにかく寒いと、これが精一杯の長さだと思ったのです。

目的は『ハルパ・コンサートホール』と『オーロラ』でした。

ハルパ・コンサートホールはコングレス・センターと併設になっています。
2011年完成、オラファー・エリアソンのデザインのファサードで有名、コンサート・ホール兼劇場はレイキャビクのランドマークになっています。

201214 アイスランドIMG_0915

201214 アイスランドIMG_0913

コンサートの様子。ちょうどクリスマス・シーズンだったので、アイスランド響のファミリー向けのクリスマス特別プログラムでした。ステージ上にクリスマス・ツリーが見えます。

201214 アイスランドIMG_0911

アイスランド出身の音楽家を何人か知っており、アイスランドの音楽教育のレベルの高さは以前から知っていました。
アイスランド国籍の有名な音楽家には、ウラディミール・アシュケナージがいます。夫人がアイスランド出身だからです。ちなみにアシュケナージはソ連出身、スイス在住です。

コンサートが終わった後、物価が超高いので(行きのタクシー代にびっくりしました)、街を見ながらハルパからホテルまで徒歩で帰ることにしたのですが、とにかく寒い!最高気温は0度を越えません。
路面は凍結している上に、坂が多いのが計算外でした。思ったより大変でしたが、無事帰りつきました。

ハットルグリムス教会。高さ74.5メートルでアイスランドで最も高い建築物です。教会の時計は15時25分から30分を指しています。

201214 アイスランドIMG_0916

201219 ハットルグリムス教会IMG_0917


アイスランドの自然は独特です。パワースポットが多いというのもわかる気がします。

シングべトリル・ナショナル・パークは見るところがたくさんです。
ユーラシアと北米のプレートが引っ張り合う、いわゆる『ギャウ(地球の割れ目)』もあります。

特にすごいと思ったのは、有名な『グトルフォスの滝』(黄金の滝という意味)、2階建ての滝です。
それに先立つ8月、『ナイアガラの滝』をカナダ側から見たのですが、時期が違うとはいえ、グトルフォスでは自然の荒々しさを感じました。
凍っていて、何が何だか写真ではわかりにくいと思いますが・・・とにかくものすごい風景です!
夏だと結構下まで降りていけるそうです。写真でも歩道が見えます。

201214 アイスランドIMG_0939


黒く見えるのは、日の出を見る人々。『天と地の間に人あり』。
日の出は11時30分頃で、日の入りは15時30分頃です。

201214 アイスランドIMG_0922

こちらは日の入。日の出とあまり違いがありませんが・・・。

画像11


ゲイシール間欠泉。ときどき「ドーン!」という音がして、地下から水柱と湯気が立ち上がります。

画像12

画像13


有名な『ブルー・ラグーン』の入り口

201214 アイスランドIMG_0943

ブルー・ラグーンの中。広大な温水プールです。ちょうどよい温度で、ずっと入っていたい感じです。
写真の右側に見える建物で、飲み物も買えるし、違う東屋では泥パックもしてくれます。
中国人が多く、「ここはどこ?」と思わせる感じでした(自分自身もアジア人なのですが・・・)。この写真はレストランから撮ったものですが、中国人たちはなぜか温泉の中にも携帯を持ち込んで撮影していました。
レストランにはお寿司もあり、アイスランドが島国だということも思いました。

201214 アイスランドIMG_0945


3晩かけて『オーロラ・ツアー』に参加したのですが、結局、オーロラを見ることができませんでした。
ノルウェーやカナダにオーロラ・スポットがあるのですが、アイスランドは最も手軽に見ることができるという言葉を信じたのですが・・・。

真夜中にツアーの係員が携帯で連絡をとりながら、バスで場所を移動するのですが、一度、かすかに緑色のストライプが見えたくらいでした。
やはり、あのカーテン状のオーロラを見たい!

ただ、昔、日本とヨーロッパの航空路がアンカレッジ経由北極回りだった時に、「あれがオーロラ?」と思ったことはあります。素朴な疑問なのですが、オーロラって、飛行機から見えるものなのでしょうか?

ツアーでは、オーロラ不発だと、代金返却はないが今後2年間有効ということでしたが、また行っても見えなければ仕方ありません。
それにコロナで今年は行けないので、3年に延ばしてもらえるのか?尋ねてみる価値はありそうです。

でも寒い!100年ほど前までは洞窟民族がいた、というのですが、どうやって寒さを凌いでいたのでしょうか。

でもアイスランドの自然は魅力的です。
今度は、夏、友人たちとレンタカーで1週間ほど回りたい、と思いました。
ただ、レストランは高いので、食料を積み込んで自炊しながら回った方がよさそうです(実は休暇で自炊することは大っ嫌いなのですが・・・)。

ホテルの部屋から見た景色。

201214 アイスランドIMG_0918

ホテルに戻って新聞を読むと、世界経済フォーラムが12月16日に発表した『ジェンダー・ギャップ指数』が出ていました。
世界153カ国の中で、日本は121位。
ランキング表で日本を探すのに時間がかかりました。

それを第一位を続けているアイスランドで知る哀しさ。

また、アイスランドは地熱発電が進んでおり、人口集中地域のレイキャビクでも(とはいえ、東京とは比較にならないのですが)、ほとんどを地熱発電でまかなっているそうです。

間欠泉に行ったときに、長崎県雲仙の地獄温泉を思い出しました。あの辺を歩くと、靴底から熱を感じます。

ジェンダー・ギャップも、代替エネルギーも、日本、なんとかならないものでしょうか・・・

FOTO:Kishi




いいなと思ったら応援しよう!