旅の話:ドッビアーコ(トープラッハ)③、食事と教会
上の写真は郊外の丘にあるレストランに行く道の途中から撮ったものです(©️DP)。
緑の教会の向こうに赤いとんがり屋根の教会が小さく見えます。この教会の、写真では見えませんが、ちょうど左側の丘の中腹にマーラーの作曲小屋があります。→
さて、地元民から勧められたレストランに行きました。
車がないと不便なところです。
それに道から丘を下ったところにあるのでわかりづらく、この標識が目印です。
でも伝統あるレストランで、以前から王侯貴族の御用達だったそうです。
レストランから見たドロミテの山。
店主おすすめのコース料理を取ることにしました。
このレストランの『売り』はこの地方の有名なスモークした生ハムやサラミ。
南チロル地方は食事もワインも美味しく、まさに天国なのですが、このスモーク・シリーズ、これまで食べた中で最高でした。
チーズのリゾットとパスタ二種。特にリゾットが絶品。
メインの肉料理。
デザート。
もう、どれも美味しい!
見た目は大したことないのですが、シェフの心がこもっているんですよね。
実は、ここ、お昼に行ったものの、もう昼は終わっていて、木陰で4人でビール飲んでいた男性の一人から、「夜来るように」と言われました。
「予約は?」と訊いたら「大丈夫」だと言うし、その男性が工事人みたいで、「この人、本当にここの人なの?大丈夫なの?」と思うくらいの感じだったんです。
ところが、この男性、シェフ兼責任者でした。
上記料理と水、ワイン(運転があるので1杯注文してなめるだけ。でも日本だとアウトですね)、チップを入れても一人50 €!
値段も天国です。
実は街中のミシュラン一つ星レストランも検討したのですが、そこだと軽く倍の値段です。
お昼を食べられなかったので、夜の開店早々に行きました。もちろん誰も来ておらず、席は選び放題。
20時頃(普通の食事時間)になると、三々五々、人々が集まってきて、すぐいっぱいになりました。やはり知られているのですね・・・。
さて、街の中心部にある教会、Pfarrkirche St. Johannes der Täuferはこの地方で最も有名な教会です。1764年から1774年に建築されました。
ただ、教会の塔(76m)の完成は1804年。
設計・建築をしたのは当時最も有名な建築家の一人、ルドルフ・シュラッフル。彼はトープラッハの出身でした。
外から見ると色が可愛いだけのようですが、内部は壮麗なチロル・ロココ様式。
思わず歓声を上げてしまいました。
この素晴らしいフレスコ画を描いたのは有名なロココ画家のフランツ・アントン・ツァイラー。
オルガンのパイプのシルバーと枠のゴールドのハーモニーにもため息が出ます。
側壁の祭壇。これもロココ様式。
席の横に施された、南チロルらしい木の装飾も可愛くて・・・。
FOTO:©️Kishi
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