バースディ・プレゼント、何にする?
さっき、ドイツ人の友人M(女性)から電話がありました。
「ねぇねぇ、Aから、電話がきたのよ。
最近、Aにカノジョができたらしいのよね。
そのカノジョがもうすぐ80歳の誕生日を迎えるんだけど、Aが『どんなプレゼントをあげたらいい?』と訊くの」
Aは、私とMの共通の知人で男性、80歳です。
ずいぶん前に妻と別れ、1人暮らし。
元は政府の高級官僚で十分な年金をもらい、趣味の音楽、オペラに生きています。オペラのプレミエにはタキシードで出かけるような人で、私もオペラハウスで知り合いました。
でも・・・吝嗇家です。
Mは「やはり本がいいんじゃない?」と言ったところ、
Aは「そんなの当たり前すぎる。それに本はせいぜい15€で値段もわかり、安いものを、と思われたくない。もう少しスペシャル感がほしい」と(なぜか)憤慨して、Aはその後、香水屋さんに行ったそうです。
ところが、いわゆる有名な香水は高くて、70€はするので、Aはここでも憤慨して戻ってきたそうです。
そこで、Aは、また今日、Mに電話し、不満をぶちまけたそうです。
Aは、
・自分の教養の高さを示したい
・スペシャル感がほしい
・まだ知り合って間もないので、あまり個人的すぎるプレゼントはよくないだろう(あまり高価なものをあげても、すぐ別れるかもしれないし)
・でも、印象づけて、かつ、サスティナブル(!)なプレゼント
・・・でも・・・お金をかけたくない・・・
そこで私はMに言いました。
・本と香水、両方をあげる。それに小さな花束をつける。
・本はガブリエル・ココ・シャネルの伝記。
・香水はシャネルNo5。
ちなみに今年5月5日はシャネルNo5の100歳の誕生日でした。
80歳の誕生日に『香水はあなたよりちょうど20歳年上だけど』と渡す。
女性解放の先駆者の一人、ココ・シャネルの伝記を渡すのは、A自身の女性への理解と尊敬を示すことになる。
本はもう読んでいてもいいんです。
「あら、あなたも読んだの?私もよ!」ということになれば、それはそれで話もはずみ、OK。
それにかこつけて、2人で読書会をしてもいい。
香水は決して好きな香りではなくても、飾っておくだけでOK。
それにシャネルNo5は・・・セクシーさにおいてはNo1!
「これを身に着けてベッドに入ってね!」というのは現時点ではちょっと行き過ぎかもしれませんが、関係が深まったら・・・訊ける、言える。
今のところ、ベッドに持って入るのは本だけかもしれませんが・・・
問題は・・・Aがケチなこと。
でも80歳の誕生日というスペシャルな時に、サスティナブルを目指すのであれば、合計100€はMinimum当然だと思うんですけどね・・・
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