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いわさきちひろ

私が生まれた頃の両親はとても貧しい暮らしをしていた。それは目も当てられないほどの貧しさだった、と母から聞いて驚いた。私には小さな子ども時代の幸せな記憶しかないからだ。ありがたいことに家族ともに健康だったし、温かい食事を食べられたし、身近に音楽があった。何よりいわさきちひろの絵本があった。たくさんの物語が私の幼年時代ふちどる。赤い風船、りゅうのめのなみだ、ことりのくるひ、おにたのぼうし、ひさの星、あかちゃんのくるひ、あかいくつ、おやゆびひめ、絵のない絵本、あげたらきりがない。「わたしのえほん」を読んで、いわさきちひろさんみたいになりたいな、と思った。透き通った色彩、柔らかな線、いわさきちひろの描く子どもたちの表情にずっと愛されてきた。その幸せは揺るぐことはない贈りもの。いわさきちひろの優しさ、平和への強い思いに守られて、誰もがいつまでも安心して子どもでいられる。ありがとう。これからも永遠に。あなたの愛情のともしびをたやさないために、毎日の平和をつなげます。

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