自己注射の指導を受ける〜やるしかない‼︎
☆胎のうが見えたら、治療スタート
不育症の検査から8ヶ月後。
妊娠が判明し、胎のうも無事に確認。杉先生に「胎のうが見えたら、治療を始めるから連絡してください」と言われていた日が、ついにやってきました。
杉ウイメンズクリニックに電話をすると、診察の予約はすぐに取れました。
夫くんとともに、久しぶりに新横浜へ。
診察をしてもらうと、高精度な機器のおかげか、まだ妊娠6週目だったのに心拍を確認することができました。
☆思った以上に、本格的
別室に案内され、イラスト入りのパンフレットを見せてもらいながら、看護師さんから自己注射のレクチャーを受けます。
8カ月前に「だいじょうぶ。どんなに痛みが苦手な妊婦さんでも、今まで挫折した人はいませんから」という看護師さんの言葉を聞いたワタシは、自己注射について「きっとそんなに大変じゃないんだ」と楽観していました。
自宅用に、たぶんすごーくカンタンに打てるようになっているんだ。ボールペンみたいなので、プッと押すだけでオッケーみたいな?
きっと、そういうイマドキなヤツだ。だから、だいじょうぶ。
しかし。
「だいじょうぶ」と言ってくれた看護師さんの手元を見ながら、軽くショックを受けていました。
注射だ。
思っていた以上に、しっかり注射でした。
注射器と針をセッティングし、アルコール綿で消毒。鉛筆を持つのと同じ要領で注射器を持ち、およそ45度の角度で2センチ(!)ほどの針をブスーッと刺す。右手でヘパリン液を注入したら、そっと針を抜いて、消毒して、おしまいです。
これを、1日2回。
明日からは、自分ひとりで確実にやらなくてはいけません。
看護師さんに見てもらいながら、ダミーのクッションで何回か注射をやってみます。
念のために夫くんも一緒にレクチャーを受けていましたが、実際問題として、夫くんがワタシに針を刺すのはコワイから無理だな、と思いました。パートナーさんが医療関係の方ならだいじょうぶかもしれませんが。
自分で、覚えるしかない。自分とベビーのためなので、当たり前ですが。
☆注射生活、いよいよスタート
杉ウイメンズクリニックでは、入院せずに、日帰りで注射のレクチャーをしてくれます。
その代わり、診察の翌日に看護師さんが電話で注射がうまくできたかどうかを確認してくれます。
「なんとか、できました」と答えたところから、7か月以上に渡る自己注射生活がスタートしました。
注射で血液をサラサラに保つことが、おなかの赤ちゃんの命綱です。
注射を忘れてしまい、血栓ができてしまったら、赤ちゃんに栄養がいかなくなり、やがて・・・もう、そんなことは絶対にいやだ。
仕事があろうが、地震が起ころうが、この注射だけはやり遂げなくては。
不育症の治療をしても、受精卵に原因があれば流産は避けられません。
治療のスタート地点に立てたことに感謝をして、やれることはやろう、という気持ちでした。