親、そして経営者として思う――子育てとスタッフの育成は同じ!

最近、うちの子の著しい成長に驚いています。
言葉を覚え、電車の種類も覚え、食べ物の名前も言えるようになった。
一人では寝ることができなかったのに、最近は一人で寝る日も増えてきました。

親としては、うれしいものです。
何よりもっともうれしかったことは、ずっと言えなかった「おはよう」が、最近は言えるようになってきたことです。

意味がわかったからなのか、ただおうむ返しのように言っているのかは分かりませんが、きちんと「おはよう」と言えるようになったのは確かなこと。

振り返ってみると、この「おはよう」の一言を言えるようになるまで、少し時間がかかりました。僕たち親も毎日「おはよう」と言っていましたが、彼は基本的にスルー、保育園で掃除のおばさんや保母さんに言われても同じです。

彼の中には、まったく「おはよう」ということばが、そうした意識がなかったのでしょう。

だけど、先週のことです。
ある朝、彼は突然言ったのです。
「おはよう!」と。

毎朝、僕がしつこいように「おはよう」と言っていたのがよかったのかはわかりませんが……。

この出来事を通して、考えました。子どもの成長の速さが人それぞれであるように、スタッフの成長の速さもまた、人それぞれなのだと。

一回言われてすぐに理解できる子がいれば、何度言っても理解できない子もいます。

こうなったら、あとは教えるこちら側の心構えだけでしょう。一回、もしくは数回言ってダメだったらあきらめるのか。あるいは、息子の「おはよう」の一件のように、できるようになるまでじっくりつき合って、何度も何度も伝えていくのか。

子どもは肉親ですが、スタッフは他人です。肉親でもうまく伝えられないのに、他人であるならなおさら伝わらないのかもしれません。まして、生まれや育ちも違えば、価値観や信念や思想も違います。

まったく違う人に伝えていくことは、どれほど大変なことなのか――伝える側は、その覚悟を持つことが大切なのではないでしょうか。

子供には愛情を持って接する。
これは親として当たり前のことです。そして、愛情を持ってスタッフの成長を期待していく。これもまた、仲間や上司としては当たり前のことなのかもしれません。

特に、リーダーともなれば、周りの人の成長を考えながら関わっていくことが大切になります。

なぜ、分かってくれないのか。
なぜ、やってくれないのか。

感情の矢印をその人に向けてはいないでしょうか?

伝わらないことは自分の伝え方が悪いから。
伝える回数が少ないから。
信頼関係や関わりがまだ薄かったから。

自分に矢印を向け、スタッフを育成をしていくことがとても大切です。

3歳のチビから、とても大切なことを教えてもらった気がします。

親として、人として、まだまだ成長しなければ――あらためて、こんなことを考えたのです。

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