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売上V字回復から導いた「成功のコツ」

結果を出しても出さなくても、
会社員であれば、給料が同じ……
それが常識だ、という人は多いかもしれません。
実際、僕もそうでした。

売り上げが上がろうと下がろうと、
利益が上がろうと下がろうと、
毎月の給与はさほど大きく変わりません。

じゃあ、上がったらラッキーだと考えたらいいでしょうか?
下がったら、申し訳なさそうな顔をしていたらいいでしょうか?
順風、あるいは逆風の風に乗ったら済むことでしょうか?

僕が会社員だった時は、
5年目ぐらいで結果を求められました。

『博多 一風堂』が新業態に挑んだ『五行』の時です。
『西麻布 五行』は、オープンからの1か月で250万円ぐらいの売り上げしかありませんでした。
当時、『一風堂』の五反田店が平均で月1500万円を叩き出していましたから、比べてみたら実に6分の1です。

僕は毎日が暇でたまりませんでした。
だけど、どうしたらいいのかわからなかった……。
ところが、運良く『王様のブランチ』に取り上げられ、その日に90人の待ちができました。

それからです。お客様がどんどん増え、月1200万円まで売ることができました。

そして、僕は『京都 五行』へ――。
ところが、こちらもオープンからの1年間は毎月400万円の赤字……。店長代理という立場でしたが、年間5000万円の赤字を作ってしまったのです。

次の年の経営会議でのこと。
経理部長から「お前のせいでこんな結果になった」と言われました。
僕はただただ、悔しかった。
だけど、それが真実だとも思いました。

そこから、僕の意識は変わったのです。

何をしたか?
まずは、どうしたら利益が出るのかを考え抜きました。

1時間当たりの稼働人数を半分に絞り、人件費を下げます。
そして、取引先を新たに開拓したり、見直しをしたりすることで原価を下げました。

もちろん、たくさんの摩擦は避けられませんでしたし、いろいろなところから文句も言われました。

だけど、結果が出たんです。
取り組んだ後、年間で1000万円の黒字を作ることができました。5000万円の赤字から考えると、実に6000万円の業績改善になります。

その時を振り返ると、日々、本当にしんどかった、ということだけが思い出されます。
休みは月に4日程度が当たり前。労働時間も12~15時間が当たり前。肉体的にも精神的にも限界だったと思います。

それでも、自分が責任者として結果を出すことにフォーカスし、精一杯やれることをやったという自負はあります。

思い返せば、僕の今までの人生を振り返った時、一番の財産になっています。
会社員でしたが、「自分がやった」と、
胸を張って言えることができました。

そこから僕は変わることができました。
やれないことなんて何もない、そう思えたんです。

独立の夢も一気に近づきました。
どうやったら商売ができるのかが見えたのです。

そんな貴重な経験を、
給料をいただきながらすることができた。
僕は幸せ者だった、と思います。

だから今、僕の会社にいる仲間に言いたいんです。

自分が今やっていること、
そして、やっていない自分がいること。

これらは、すべて自分に返ってくるんだよ、と。

自分のやったことは経験として、
結果を出したことは自分の自信として、
確実に得ることができます。

逆に、自分をごまかし、
口だけでなんとか、その場を取りつくろっていても、何も変わりません。
できないことの言い訳をし、その場をしのいでもまったく意味がないんです。

大切なのは「やること」です。
取り組むこと、具体的に動くことです。
そうすれば、良くも悪くも具体的な結果が出てくるものです。

僕は冒頭に書きました。
結果を出しても、出さなくても給料は同じかもしれない。

だけど、大きな違いが生まれると思います。
それは自分にとっての「経験」という財産です。
それは、日が経てば経つほど積み重なっていき、差が大きくなっていきます

「成功のコツは二つある」
それは、「コツコツ」やること――

これは、イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんの言葉です。

派手なことではないかもしれない。
だけど、成功するためには、コツコツと行動を積み重ねていくこと。
それ以外にはないのです。

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