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人事のキャリアについて

私自身が人事領域の仕事に足を踏み入れて6年が経過し、後輩に仕事を教える立場になって思うところをまとめてみました。
若手人事の方のキャリア形成にお役に立てれば嬉しいです。

■人事機能
人事の仕事は業界や組織にもよりますが、大きく分けて以下4つの機能に分けられることが多いです。以下、簡単にまとめます。

<主な人事機能>
①採用
②人材育成・組織開発
③労務
④人事企画
①採用
組織の要員計画や採用目標に沿って採用計画を立案し、母集団形成・会社説明会の開催・アセスメント・内定通知・入社前コミュニケーション等を行う。

②人材育成・組織開発
組織に求められる人材やスキルに合わせて従業員研修等を実施し、個々人の能力開発や育成支援を行う。組織課題を抽出し経営層と連携して、課題解決に取り組む。

③労務
従業員の入退休復時の人事申請手続きをサポートし、勤怠管理・給与計算・社会保険関連等の手続き等を行う。

④人事企画
従業員や組織の課題を抽出し、人事制度を企画実行する。評価報酬制度や退職金制度、福利厚生等の企画や管理を行う。

■S‘enの人事キャリア
私の入社当初の意向では、採用・人材育成に携わりたいと考えていました。
ただ、実際は色々な巡り合わせの結果、労務から人事企画へとキャリアを進むことになりました。

労務担当になった当初は、労務業務が性に合わないと思っていました。
給与計算では1円未満まできっちりと計算し、労基法のみならず税法や民法なども勉強し、従業員からの問い合わせにはそれらの法律や就業規則に沿って、正確に回答しなければなりません。
大雑把な性格がある私は、「1円未満まで計算とか全然性格に合わない〜。年末調整とか何で調整するの?笑」と思ってました。

そんな労務業務が面白くなってきたのは、3年目くらいからでした。
人事申請のプロセス改善や人事企画用の分析データ作成、人事管理システムの導入・改修等のプロジェクトに携わるようになり、労務と人事企画が意外とクリエイティブな業務が多く面白いということに気づいたのです!

人事企画の際は従業員の様々な人事データを集約・抽出し、課題に対する改善策や企画を立案していきますが、その際には1円未満の端数までデータを精査する緻密さや分析力が役に立ち、地に足のついたプロセス企画につながると気づきました。
また、そうした積み上げ型の思考法はシステム開発のプロセスと相性が良く、人事管理システムやHR-techの開発者と協力して、新しいソリューションを生み出す際にもコミュニケーションを円滑にし、業務の幅を広げることに役立ちました。

■人事のキャリア形成で考えておきたいこと
私のキャリアを読んで頂いてお分かりの通り、自身の想定通りにキャリア形成できない場合もあります。ただ、以下キャリア形成のポイントを考えておくことで、自身の成長と共に進みたい方向性のキャリア形成をしやすくなると思いましたので、まとめておきます。

<キャリア形成のポイント> 
①キャリア形成の環境
②専門性を身につける期間
③スキルや得意領域を複数持つ
①キャリア形成の環境
人事職でキャリア形成をする際は、事業会社で上記の人事機能を担う組織に所属しながら業務領域を広げて行ったり、社労士法人やBPO企業、コンサルティング企業等への転職を経て専門性を突き詰めるキャリアなどが考えられます。企業文化や業務領域等によって、成長スピードやキャリアの方向性が変わります。

②専門性を身につける期間
人事の一つの領域の専門性を身につける際は、最低でも3年程度の時間がかかるということです。私は大先輩から「人事の仕事は10年先を見る仕事だ。」と言われましたが、実際にPDCAを回すと、3年程度の期間を見ないと成果が見えてこない仕事が多いです。人事として活躍したいのであれば、中長期で見てキャリアをプランニングする必要があります。

③スキルや得意領域を複数持つ
人事としての仕事に付加価値を付けていく際に必要となるのが、スキルや得意領域です。複数の強みを持っていることで、組織の人事課題を解決に導く手法を柔軟に提案することができます。また、スキルや得意領域が複数あることで、他の人事担当者と差別化でき市場評価も上がります。

こちらの記事を読んで下さった皆さんのキャリア実現に少しでも近づくことを願っています。最後までお読み頂き、ありがとうございました!!


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