極寒をくぐり抜けるからこそ、花は咲く
銀河のカーテンコール、一気読みしました。
ぶっちゃけ、これはジャンル不詳、分類不要の作品ではないかと思います。
強いていえば、人の中で、種が芽吹き、花開く物語、とでもいうような。
ついつい、オスカー・ワイルドを読み返してしまいました(笑)
心が折れたり、枯れたりしてしまったときは、なにかを育てたり創ったりすると、回復が早いそうです。
人の根底には、なにかを育みたい、そしてそれが花開いていくのを見たい、という本能が隠れているのかもしれません。
誰の中にも種は隠れている。
そんな可能性の物語が、ページを開くごとに、広がっていきます。
物語を、ひとつの通奏低音のような響きが包んでいます。
それは、とてもあたたかな音です。
立ち向かわずに、風にしなって折れずに生きる。
そんな生き方に、あこがれます。
ずっとこの物語の世界に浸っていたい。
そんな、心にしみいってくる作品です。
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