読書が好き(1)
私の人生を通じた趣味は読書である。今日は私と小説の出会いについて書こうと思う。
子供の頃は漫画を愛していた。「一生漫画を読みたい」と思っていたし「漫画がこの世で一番面白いものだ」とすら思っていた。一方で、小説は真面目なこと、難しいことが書いてあるものだと思っていた。当時は小説というものはフィクションでストーリーがあるもので、ということを単純に知らなかったのだ。ちなみに当時の愛読漫画は『名探偵コナン』と『ちゃお』(月刊誌)である。
そんな私が小説にはまったのは、(多分)小学校中学年くらいだと思う。本屋さんでとても格好良い大人なイラストの表紙が目に止まった。手に取って中をパラパラと見てみると、ほとんど全てが「字」だったことにとても驚いた。なぜなら私はそれを漫画だと思って手に取ったのだ。中を見て初めて漫画ではなく小説だとわかったのだ。
これが私が人生で初めて買った小説、はやみねかおる先生の『怪盗クイーンはサーカスがお好き』(青い鳥文庫)である。ここから私の小説好きは始まった。「小説ってめっちゃ面白いんじゃん」と子供ながら衝撃を受けたことを今でも覚えている。
こうして小説好きとなった私は、ちょっと背伸びしてシャーロックホームズを読んでみたり、文庫本コーナーに出入りするようになり、ラノベにも手をつけ始め、実用書コーナーもチラ見するようになった。
この出会いがなかったとしてもいつか小説の面白さには気づいたと思うし、いろいろな本を読む時期は来たと思う。だが、自分ながら「素敵な出会いじゃん」と思っていることもあり、大切な思い出である。