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人の優しさに触れる瞬間
話は遡り、JICA協力隊参加前
私たちはカンボジア、シェムリアップから20kmほど離れた村、タマイ保育園に毎週2回訪れ、日本語授業や村おこしを行っていた。
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村に通うのは、いつもバイク2人乗り。
ある日の帰り道、まだ市内までだいぶ距離があり何もない道で、バイクが止まった。
そう、ガス欠、
私たちは気温35℃近くの中、何もない道をひたすらバイクを押して、給油できる場所を探さなければ行けない絶望に襲われた、、そのとき!
その道を通りかかった、優しいカンボジア人が
ちょっと待ってて!ガソリン持ってくるから!
とわざわざバイクを走らせて、ガソリンを持ってきてくれた。
それだけでも感謝しかないのに、、
「この国は日本人に沢山の支援をもらっている。だからこれぐらいはさせて」とお金を払おうとしても、彼は受け取ってくれなかった。
カンボジアでガソリンは日本とほぼ同じ値段で、まぁまぁ高い。
お金だけが全てではないけど、ここまでしてくれる彼の人柄にとても感動し、その日は一緒に村に行ってたインターン仲間とひたすらその話をした。
海外にいるからこそ感じる、人々の優しさ
私は日本にいるとき、何ができたのだろうかと度々考えさせられる。
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話は変わり、
JICAの研修で東京に行ったとき
朝の通勤ラッシュで爆睡している、小学生の男の子とおじさんがいた。
当駅止まりのこの電車で多くの人が降りていく中、誰も彼らを起こさない。
私は、え?嘘でしょ?と衝撃を受けつつ
彼らを起こした。
その男の子が本当はどこで降りたかったのか、学校に間に合ったのか、わからなかったが
この出来事は、私の心をなぜかひどく傷つけた。
(あと、電車嫌いがさらに増した。。笑笑)
なんて世の中なんだ。
見て見ぬふりが当たり前で誰も手を差し伸べない
むしろ差し伸べる方が、なんか偽善者に見えたり、お節介だと感じて、何もしない。
そんな空気感が漂っている気がする。
少しの優しさだったり、ほんの少しの気遣いが
相手にとったら、めちゃくちゃ嬉しくて心を穏やかにするかもしれない。
最近ブータンに居て、そんな些細な優しさや気遣いを感じるからこそ、些細なことに気づいて躊躇なく一歩踏み出せるそんな人でありたいと思う。
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